AAR/【Vic3初心者講座】ベルギーで始める近代国家建設!
皆さん、こんにちは!
Victoria3 初心者向けAAR 第4回です!
第3回では、鉄道を建設してインフラ問題を解決し、経済発展の基盤を固めました。
さて、今回は、いよいよ施設建設について、さらに深く掘り下げていきましょう!
今までは、私が「〇〇工場を建てましょう!」と、まるで先生のように指示してきましたよね。
でも、これからは皆さんが自分でどの施設を建てるべきか判断できるようになってもらいたいと思っています!
というわけで、今回は、施設を建設する際の様々な指針をご紹介していきます!
まず、一番シンプルで分かりやすい指針からご紹介しましょう。
それは、「市場価格の高い商品を生産する施設を建てる」という方法です!
市場タブを開いてみてください。
現在のベルギー市場では、家具や鋼鉄の価格が、比較的高くなっていますね。
もし家具の値段が高ければ家具工場を、鋼鉄の値段が高ければ製鉄所を建設する、というように、価格が高い商品に着目して施設を建設していく、という考え方です。
これなら、何を建てればいいか迷うこともありませんし、直感的に分かりやすいですよね!
確かに、市場価格の高い商品を建てるのは、分かりやすい指針ではあります。
…が!
実は、この方法には大きな落とし穴があるんです。
それは、「価格が高い理由を無視している」ということなんです。
商品の価格が高いのには、色々な理由が考えられます。
もちろん、単純に工場が少ないから供給が足りていないという場合もありますが、それだけではありません。
例えば、鋼鉄の価格が高いとしましょう。
しかし、ここで安易に「鋼鉄が高いから製鉄所を建てまくろう!」と考えるのは早計です。
確かに、製鉄所を増やせば鋼鉄の価格は下がるでしょう。
しかし、今のベルギーはまだ製鉄技術が発展途上。
技術Tier2の「ベッセマー法」を研究するまでは、製鉄所の生産性は低いままなのです。
未熟な技術のまま製鉄所を増やしても、期待したほど鋼鉄の生産量は伸びず、工場の利益も圧迫。
最悪の場合は赤字さえ招きかねません。
このように、技術不足が原因で、効率的な生産が阻害され、結果として商品価格が高止まりしている場合もあるのです。
特に、美術品を生産する施設である芸術院は、まさに初心者が陥りやすい落とし穴。
私も初心者の頃、生産性の低さや労働者の少なさを見落とし、芸術院を「美術品が高いから!」という安易な理由で拡張、
貴重な建設力を無駄遣いしてしまった苦い経験があります……(遠い目)。
このように、市場価格だけを見て施設を建設するのは、少し危険なんです。
価格が高い理由をしっかりと分析し、根本的な問題を解決しない限り、思ったような効果は得られないことが多いんです。
では、一体どうすれば良いのでしょうか?
「うーん、じゃあ一体何を基準に施設を選べばいいんだ…?
どの施設がどんな原料を使って、どんな商品を作ってるのか、まだ全然頭に入ってないし、価格が高い理由なんてわかるわけないじゃん!」
…そう思いましたよね?
ご安心ください!
確かに、全ての施設の情報を完璧に把握するのは大変です。
でも、もっと簡単に、そして効率的に、どの施設が利益を出しやすいかを見抜く方法があるんです!
それは… 「予想収益の高い施設を建てる」という方法です!
画面下の生産レンズを開いてみてください。
様々な施設のアイコンが並んでいますよね。
これらのアイコンをクリックすると、地域選択画面が表示され、施設の建設を指示することができます。
…そして、この地域選択画面をよーく見てください!
各地域の一番右に、なにやら「収益」という数値が表示されているはずです。
そう、Vic3には、建設前に、その施設がどれくらいの利益を生み出しそうかを予測してくれる、超便利な機能があるんです!
この予想収益の数値を参考に、施設を選んでいく、というのが今回の指針です。
では、この予想収益、一体何に基づいて計算されているのでしょうか?
簡単に言うと、「原料の価格が安く、生産品の価格が高いほど、予想収益は高くなる」ように計算されています。
例えば、木材の価格が安く、家具の価格が高い状況であれば、家具工場の予想収益は高くなります。
逆に、鉄の価格が高く、工具の価格が低い状況であれば、工具工場の予想収益は低くなります。
つまり、予想収益が高い施設を建設するということは、「今は、この商品を生産するのが一番儲かりそうですよ!」と、ゲームが教えてくれているようなものなんです!
これを利用しない手はありませんよね!
具体的な手順としては、
たったこれだけです!
これなら、施設の知識がまだ少ない初心者の方でも、簡単に利益を出しやすい施設を見つけることができますよね。
まずは、この「予想収益の高い施設を建てる」という指針を試してみてください。
きっと、経済がどんどん成長していくのを実感できるはずです!
予想収益は、あくまで建設する施設の収益性だけを示した指標に過ぎません。
実は、施設を建設する際には、収益性以外にも考慮すべき重要な要素があるんです。
それは… 施設の建設コスト、つまり建設にかかる時間と資源です!
次の指針では、この建設コストについて詳しく見ていきましょう。
そういえば、前回建設を指示した発動機工場、なんだか完成が遅いと感じませんか?
実は、Vic3では、施設の種類によって、建設にかかる期間が大きく異なるんです!
画面下の生産レンズを開いて、施設のアイコンを見てみてください。
施設のアイコンの下に、なにやら数字が書かれていますね。
これが、施設の建設コストです。
この建設コストが高いほど、建設期間も長くなる、というわけです。
具体的な建設コストを見てみましょう。
施設 | 建設コスト |
建設局 | 100 |
農業施設(小麦畑など)、伐採所 | 200 |
鉱山 | 400 |
軽工業(製紙工場、衣類工場など) | 600 |
重工業(発動機工場、鉄鋼所など) | 800 |
…どうでしょう?
数字を比較してみると、重工業である発動機工場の建設コストが、800と非常に高いことが分かりますね。
一方、農業施設や伐採所は、200と比較的低コストです。
つまり、単純計算で、発動機工場を1つ建てる間に、小麦畑は4つも建設できる、ということになります!
建設スピードって、結構バカにできない要素なんです。
この建設速度の違いを考慮に入れると、施設選びの戦略も変わってきます。
例えば、同じ利益が見込める施設でも、建設コストが低い施設の方が、早く利益を回収できる、と言えますよね。
より効率的に経済を発展させるためには、建設速度も考慮に入れる必要があるんです。
そこで、一つの考え方として、「予想収益」に、建設速度を考慮した補正をかけてみる、という方法があります。
例えば、
として、補正後の数値を比較してみる、という具合です。
特に、伐採所は、建設コストが低い割に利益が出やすく、非常におすすめの施設です。
序盤の経済基盤を固めるには、伐採所を積極的に建設していくのは賢明な戦略と言えるでしょう。
さらに、農業や鉱山といった資源系施設を建設することには、もう一つ大きなメリットがあります。
それは、資源価格が安くなる、ということです。
資源価格が安くなると、その資源を原料として使う工場の生産性も、おのずと上がってきます。
つまり、資源系施設を建設することは、工場全体の生産性向上にも繋がる、というわけです。
…と、ここまで、建設速度や資源価格の変動を考慮した施設選びの重要性を強調してきましたが、注意点もあります。
それは、この指針だと工場の一人当たりの生産性を無視している、ということです。
一般的に、ゲームが進むにつれて、工場の方が、序盤に建設した資源系施設よりも、給料が高くなります。
そうなると、何が起こるかというと… 資源系施設の労働者が、より給料の高い工場へと、どんどん転職してしまうんです!
せっかく資源系施設をたくさん建てても、労働者がいなくなってしまっては、元も子もありません。
建設が無駄になってしまう可能性すらあります。
そのため、「農業は×2、鉱山は×1.5」といった補正は、あくまで目安と考えましょう。
厳密に計算するのではなく、「農業、鉱山、伐採所を、気持ち多めに建設してみるか~」くらいの、ほどほどのバランスで建設していくのが賢明です。
経済は常に変化していくので、状況に合わせて臨機応変に対応していくことが大切です。
最後に、それぞれの指針を振り返りましょう!
3つの指針、それぞれにメリット・デメリットがあり、どれか一つだけが正解というわけではありません。
そして、もう一つ忘れてはいけないのが、第2回で述べた市場価格の監視です!
特に、政府が購入する商品、例えば鉄、軟材、紙などの価格は常にチェックしておきましょう。
これらの商品の価格高騰は、建設セクターや官僚機構を圧迫し、政府の財政を悪化させ、国全体の運営に悪影響を及ぼします。
アウトライナーを活用するなどして、これらの商品の価格を常に監視し、価格が高騰している場合は、
伐採所や鉱山、製紙工場などを建設するなど、必要に応じて対策を講じるようにしましょう。
というわけで、私が普段どんな感じでこの3つの指針を使ってるか、ちょっと例を挙げてみますね!
このように、状況に合わせて指針を使い分け、市場価格を監視しながらバランス良く施設を建設していくことが、Vic3経済発展の秘訣と言えるでしょう。
さて、ここからは、Vic3に登場する様々な施設について、初心者向けに簡単に解説していきましょう!
まずは、農業系施設から!
農園系施設は、限られた州でのみ建設できる、高収益作物を生産する施設群です。
残念ながら、ベルギー本国には農園を建設できる州はありません。
建設コストが低いにもかかわらず、生産性が高いのが特徴で、経済を大きく発展させるポテンシャルを秘めています。
さらに、生産技術Tier3のポンプジャックを研究することで、発動機を動力源として利用できるようになり、生産量を2倍にまで跳ね上げることができます!
続いては、工業化の基礎となる資源系施設を見ていきましょう!
鉱物資源は、経済を大きく発展させるための重要な資源です。
しっかりと押さえておきましょう!
鉱山は、鉄、石炭、硫黄、鉛、金といった、様々な鉱物資源を採掘する施設です。
Victoria3の工業化は、鉱山から始まると言っても過言ではありません!
【鉱山共通の注意点】
【各鉱山の解説】
さあ、鉱物資源をガッツリ採掘できるようになったら、いよいよ工業化の本番!
ここからは、様々な工業製品を作り出す軽工業系施設を見ていきましょう!
軽工業は、私たちの生活に身近な製品を作る、とっても重要な産業です!
ガラス工房は、鉛鉱山の解説でも少し触れましたが、中盤以降、社会技術Tier3「鉄骨建築物」を研究すると、建設局でガラスを大量に使うようになるため、重要度がグッと増す施設です。
序盤は、そこまで積極的に建てる必要はありませんが、社会技術の研究が進んできたら、増産体制を整えておきましょう。
ガラス工房では、染料を使うことで、磁器も生産することができます。
もし、染料を自国で生産できない場合でも、磁器を直接輸入するよりは、染料を輸入して自国で磁器を生産する方が、個人的におすすめです。
家具工房は、生産技術Tier2「機械化工房」を研究することで、生産量をなんと1.8倍にも跳ね上げることができます!
それまでは、無理に生産量を増やそうとせず、多少値上がりしても、気にしない、というのも一つの戦略です。
技術Tier2の研究が終わったら、一気に生産体制を強化しましょう!
家具工房では、硬材を利用して、高級家具を作ることもできます。
高級家具は、普通の家具よりも儲かりやすいのが特徴です。
高級家具の価格が、家具よりも少し安いくらいのバランスになるように、生産量を調整するのがおすすめです。
市場価格を見ながら、生産方式を切り替えていきましょう!
工具工房は、まさに縁の下の力持ち!
あらゆる工場や鉱山、そして自動化製法で工具を消費します。
経済が発展すればするほど、工具の需要は高まります。
工具の供給が追いつかなくなると、経済成長のボトルネックになりかねません。
常に安定供給を心がけましょう!
技術Tier3「加硫」を研究してゴムが生産できるようになったら、工具工房の生産量をさらに1.4倍に増やすことができます!
加硫が未研究だったり、ゴムが自給できない国に工具を輸出するのも、なかなかオイシイ戦略です。
織物工場は、生地や染料を原料にして、私たちの生活に欠かせない衣類を生産する施設です。
生産技術Tier2「機械化工房」を研究することで、生産量を1.5倍にすることができます!
家具工房と同様に、技術Tier2の研究が終わったら、生産体制を強化しましょう。
織物工場では、高級衣類も生産できますが、その原料となる絹は、生産地が限られているため、確保するのが大変です。
絹が自給できない国は、高級衣類を直接輸入してしまう、というのも一つの選択肢です。
無理に高級衣類を自給自足しようとせず、貿易を積極的に活用するのも、Vic3の効率的な攻略法の一つです。
製紙工場は、硫黄や軟材から紙を生産する施設です。
紙は、大学や行政府といった、政府機関で大量に利用される商品です。
政府が大量に購入するため、価格を常に気にしておきたい商品でもあります。
大学や行政府をたくさん建設する計画がある場合は、セットで製紙工場も建設するようにしましょう!
生産技術Tier2「化学的漂白」を研究することで、生産量を1.5倍にすることができます。
製紙工場も、技術による恩恵が大きい施設の一つです。
技術研究と施設建設をバランス良く進めていきましょう。
食品工場は、食料品や酒類など、様々な食品を生産する施設です。
技術Tier2で、生産方式がちまちま… 失礼、段階的に解禁されていくのが特徴です。
新しい生産方式が解禁されたら、方式をアップグレードするのを忘れないようにしましょう!
国民の食生活を豊かにするためにも、食品工場の発展は欠かせません!
さあ、軽工業で様々な製品を作り始めたら、次は経済発展のエンジンとなる重工業系施設に目を向けましょう!
重工業は、機械や金属など、より大規模で複雑な製品を作り出す産業です。
重工業の発展こそ、国力を大きく向上させる鍵となります!
発動機工場は、その名の通り発動機を生産する施設です。
序盤は、主に鉄道でしか発動機を使いませんが、生産技術Tier3「ポンプジャック」を研究すると、農園でも発動機を利用できるようになります。
農園での発動機利用は、生産性を大幅に向上させる効果があります。
ただし、発動機工場は技術Tier4「電気鉄道」を研究するまで、生産性が低いのが難点です。
それまでは、発動機の価格が多少値上がりしても、仕方ないと割り切るのも一つの手です。
焦らず技術開発を進めましょう。
ちなみに、発動機工場の技術ツリーをさらに下に進むと、「内燃機関」という技術があります。
この技術を研究することで、なんと自動車を生産できるようになります!
自動車は、国民の生活を豊かにするだけでなく、新たな産業の芽でもあります。
たくさん工場を建設して、自動車大国を目指しましょう!
(…夢が膨らみますね!)
肥料工場は、穀物の生産力向上に欠かせない施設です。
肥料を使うことで、同じ畑でも、より多くの穀物を収穫できるようになります。
食料自給率を高め、国民を飢餓から救うためにも、肥料工場の建設は重要です。
肥料工場は、技術Tier2, 3, 4 と、段階的に技術が解禁されていきます。
技術が解禁されるごとに、肥料工場の生産性も増加しますが、それ以上に肥料の需要が増えていきます。
技術が解禁されたら、その都度、肥料工場を建設して、供給を増やしていきましょう。
肥料不足は、食料価格の高騰を招き、国民の不満を高める原因となります。
製鉄所は、まさに中盤の要となる施設です!
製鉄所の発展なくして、工業化はありえません!
ただし、製鉄所は技術Tier2「ベッセマー法」が解禁されるまで、生産性が低いのが難点です。
それまでは、無理にたくさん建てようとせず、技術開発を優先しましょう。
社会技術Tier3「鉄骨建築物」を研究すると、建設局の製法が解禁され、鉄の需要が急激に増加します。
この需要増に対応するためには、生産技術Tier3「平炉法」を研究し、製鉄所の生産性を大幅に向上させる必要があります。
平炉法と鉄骨建築物は、セットで覚えておきましょう!
造船所は、主に港や漁港で使用する船舶を製造する施設です。
貿易を活発化させるためには、港の拡張と造船所の発展が欠かせません。
軍事技術Tier3「ガントリークレーン」を研究すると、汽船が解禁されます。
ただし、汽船に切り替えると、旧式の快速帆船が一切生産されなくなるため、漁港と港も合わせてアップグレードするようにしましょう。
軍用造船所は、海軍に必須の施設です。
海軍力を増強し、海外進出を狙うなら、軍用造船所の拡充は不可欠です。
大砲工場、武器工場、弾薬工場は、軍需品を生産する施設です。
戦時と平常時で需要が大きく変化する、ちょっと特殊な施設です。
平常時は需要が低いですが、戦争が始まると、軍需品の需要は急激に跳ね上がります。
戦争に備えて、かなり余裕をもって建設しておくのがおすすめです。
軍需品が不足すると、戦費が増加し戦場で兵士たちが苦戦を強いられることになります。
発電所は、技術Tier3「発電」で解禁される施設です。
電気を生産します。…が!
技術Tier4「蒸気タービン」が解禁されるまで、生産性は低いのが現状です。
蒸気タービンを研究することで、発電所の生産性は飛躍的に向上します。
それまでは、電気を使用する製法は控えめにして、技術開発を優先しましょう。
電気は、ちょっと特殊な商品です。
活用方法については、後の回で詳しく解説します!
…乞うご期待!
電気産業は、技術Tier4「電話」で解禁される施設です。
電話を生産します。
さらに、その下の「無線」という技術を研究することで、無線も生産できるようになります。
電話は、社会技術Tier4「中央指令型経済」を研究することで、行政府で利用されるようになります。
行政府の効率を向上させる効果があります。
無線は、幅広い軍事ユニットに使用されます。
軍隊の近代化に貢献するでしょう。
さて、駆け足ではありましたが、農業系施設、資源系施設、軽工業系施設、そして重工業系施設と、様々な施設について、ざっくりと解説してきました!
…ふぅ、長かった!
もちろん、今すぐ全てを頭に入れる必要はありません。
ゲームをプレイしていくうちに、気づいたら勝手に覚えているものです。
「あれ? この施設の新しい方式って、どのTierで解禁されるんだっけ?」
「〇〇の商品の値段が値上がりしてるけど、新しく施設を建てた方がいいのかな?」
そんな風に疑問に思った時に、この記事を参考にしていただければ嬉しいです!
さあ、長かった第4回も、いよいよ終わりです!
次回からは、いよいよ第5回!
…一体どんな内容になるのか、私自身もまだ全く考えていません!(笑)
…まあ、気楽に、行き当たりばったりで進めていくのが、このAARの持ち味、ということで!
それでは、第5回も、どうぞお楽しみに!