ローマ教皇の治めるイタリアの小国。
非常に珍しい初期神権政治の国家であり、宗教勢力の影響力が強いという特徴を持つ。
ローマ教皇庁の世俗支配領として成立し、長い間カトリックの長としての権威を握っていたが、近代化とイタリア民族主義の影響でその権威も衰えていった。
1848年の革命により教皇はローマを脱出することになり、マッツィーニらによるローマ共和国が誕生。
しかしフランス軍により同年6月に崩壊、教皇も無事復帰した。
第二次イタリア独立戦争でサルデーニャがオーストリアに勝利して以降、周辺の国家同様にサルデーニャへの合併運動が始まり、1859年にローマ周辺を除く教皇領がサルデーニャに併合される。
1870年の普仏戦争でフランス軍が出払っている隙にイタリアがローマを占拠し、ローマは統一イタリア王国の首都となった。
それにより教皇は自らを「バチカンの囚人」と呼び、イタリアと断交。イタリアとの和解は1929年のムッソリーニ政権下でのラテラノ条約によるバチカン市国独立を待つことになる。
州名 | 主要都市 | 初期インフラ(使用量/上限) | 建設済の施設(施設名+初期レベル) | 建設可能な資源・農業施設(施設名+最大レベル) | 初期小作農数 | 初期未就業者数 | 州補正(補正名称(補正内容)) |
ラツィオ*1 | ローマ | 11/54 | 交易センター4, 製紙工場2, 美術学校1, バチカン市国1, 伐採所2, 家畜牧場1, 小麦畑1, 徴兵センター23, 兵舎5, 港1 | 伐採所11, 漁港7, 家畜牧場65, 小麦畑65, 絹農園64, 綿農園64, 未使用の耕作地64 | 269k | ごく僅か | なし |
アンブリア*2 | ぺサーロ | 4/16 | 伐採所1, 漁港2, 家畜牧場1, 徴兵センター7 | 鉄鉱山9, 伐採所7, 漁港5, 家畜牧場42, 小麦畑41, 綿農園41, 未使用の耕作地41 | 88.1k | ごく僅か | なし |
ロマーニャ*3 | ボローニャ | 6/25 | 織物工場1, 漁港1, 家畜牧場2, 小麦畑1, 徴兵センター14 | 硫黄鉱山48, 伐採所8, 漁港6, 家畜牧場49, 小麦畑48, 綿農園47, 未使用の耕作地47 | 166k | ごく僅か | なし |
教皇領にはまともな兵力がない状況からスタートする。
教皇領が国力増強を狙うには植民地政策に頼るしかなく、これらの植民地は異文化かつ異教である。
そして多文化主義への法律改正に対して教会勢力は反対する上、この国は「神権政治」で宗教勢力に補正が入っている。
地主が経済法に無関心とはいえ経済法改正のためにもローマ教皇庁の影響力は弱い方が都合がよい。
教皇にとっては悪い話ではあるが史実通り共和国へ移行してしまおう。
ゲーム開始時には官僚制が不足しているためまずは将軍を解雇して貿易ルートをすべて廃止しその後建設セクターを1~3個程建てよう。
ついでにバチカン市国の製法を国威が得られるものに変更するとよい。
バチカン市国の権力付与自体は非常に強力なのだがとりあえず初期は権力は余っているし少しでも支出を削減したいからだ。
それに国威20も小国にとっては大きな数値である。その上でオーストリアに関係改善を開始するとよい。
ローマ共和国を目指すにも、初期段階だと実業家もブルジョアもインテリもほぼいないためまずは内政に注力したい。
最優先で伐採所、そのあとに建設セクター・飾り細工工房・鉄鉱山の開発を進めていこう。
植民地面では、付近の小国での石炭産出が見込めない上自領にもないため、マラリアの影響も列強の圧力もない上に石炭がある場所を一点狙いする必要がある。
おすすめは北海道&サハリン。ロシアとの植民レースになるが、競合しても戦争で奪い取られるようなことはないため積極的に行きたい。
南米パタゴニアは競合が少なく出力もそこそこだが植民時間が長め。軍拡が終われば南米を侵略できるのがメリットか。
より植民を重視するのなら早期にキニーネを終わらせケニア方面に行くことも考えられる。こちらは石炭に加えゴムが狙える。
初期人口こそ少ないものの工業化をしやすくイタリア統一候補として両シチリアと並んで有力な国家である。
オーストリアの関税同盟に入り工業化をしていくのが有効。
フランスやイギリスではなくオーストリアを選択するメリットはいくつかある。
まずフランスと違いオーストリアとは地続きであり貿易が途切れる恐れがない。ベルギーでイギリスの属国としてプレーするとわかるが自国が工業化するにつれ宗主国の護衛不足による市場アクセスの低下は将来的に大きな問題になる。イギリスですらそうなのだからフランスならましてである。
第2にオーストリアはフランスと違い君主が地主のイデオロギーをもっている。これによりオーストリアはフランスより工業化が遅れ相対的に自国が工業力で有利に立ちやすく自国の側が生活水準で有利に立ちやすい。その上、オーストリアは民族至上主義にもかかわらずイタリア系を含む大量の異民族を抱えている。彼らを移民として教皇領に迎え入れるのは容易である。
第3にオーストリアは膨大な石炭を保有する。その上、しばしば資源産業の拡張を戦略として持っているため大量の石炭を活用できる。
両シチリアが統一戦争を仕掛けた時が最大のチャンス。ここで列強を引き入れ、両シチリアを削れるかで勝負が決まる。
教皇領は利益団体の独自イデオロギー面から法改正や政治面において特殊な部分があり、強みも弱みもある。
とはいっても基本的には一般的な君主制国家とあまり変わらない。専門警察や投票制度は整備を進めていこう。
そして教会が弱まった段階で共和制制定に動き出すことになる。
もたもたしているとサルデーニャの君主交代によるインテリ君主化や両シチリアによる統一戦争が待っている。必要な法改正は積極的にやっていくこと。
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