本ページの内容は、ver1.1.2で確認されたものです。
両国ともゲームにおける人口大国で、史実においても列強としてこの時代の主役を張った国家である。プレイヤーだと両国ともその人口により爆発的な経済発展のポテンシャルを持つものの、AI担当だと停滞したまま発展しない。
日本はいつまでたっても開国せず幕府のままで、ロシアも遅れた技術と貧弱な経済のまま停滞し、未承認国の体のいい承認戦争のケンカを売る相手にされてしまっている。
AIの日本とロシアが弱すぎる原因はほぼ共通であり、このページではそれについて考察する。
両国とも西欧の列強に比べ州割が粗く、その結果として州あたりの人口がかなり多い。
例えば英ホームカウンティーが2.8M、仏イルドフランスが1.33Mなのに対し、日露はそれ以上の人口を持つ州が複数ある。
ブリテン島が9州に分割されているのに対し、それとほぼ同面積で人口が多い本州は5州しかないのである。
1州あたりの人口が多いことは、プレイヤーであれば規模の経済による処理量ボーナスを有効に使えるメリットが大きいが、AIの場合は以下の理由によりデメリットのほうが大きくなっている。
AIは建造物を建てるときに、処理量ボーナスをほとんど考慮せずに分散して建設する。結果として州あたりの人口が多いメリットをまるで生かせていない。
課税キャパシティは人口10Kあたり1ポイントが必要となり、不足すると税収が下がる。
各州のキャパシティは初期値100ポイントと技術による25ポイント×5個の基礎値があり、これをオーバーした分を行政府の建て増しで補う必要があるが、この基礎値は人口1Mおよび250K×5に相当する。
もし基礎値+技術1で開始する国であれば、人口1.33Mのイルドフランスは133-(100+25)=8ポイント分だけを施設で補えばよいが、人口4.48Mのキエフは488-(100+25)=363ポイントも必要になる。
もし行政府で補おうとすれば大量の建設力を要する上に、その分の大量の公務員賃金や紙の購入費が必要となり、かといって放置すれば税の浪費で収入が激減するなど、どちらにせよ大きなデバフがあり、有効に税を徴収することが難しい。
AIの場合は税収不足から十分に建設セクターに支出を割くことができないため、大抵は放置のほうを選び、国内が未発展のまま取り残される。
なお悪いことに、日露とも伝統経済(課税キャパシティ-25%)をもってスタートするので、このデメリットが増幅されている。
建造物を建てると州のインフラを使用し、インフラの仕様がオーバーすると市場アクセスが下がって州の経済が悪化する。
このインフラは鉄道や港で増えるほか、初期値3ポイントと人口40Kあたり1ポイントで増加するが、人口のほうは最初は50ポイント(=2M)で打ち止めとなる。
これにより、人口2Mオーバーの州を多く抱える日露は初期のうちからインフラオーバーになりやすく、鉄道が建設できるまでは建造物の拡張に制約が課されてしまう。
課税のペナルティによる税収不足、インフラによる制約のせいで思うようにAIは建造物を増やすことができないが、一方で人口は増加率に従って徐々に増えていく。
建造物枠が無いと当然増えたPOPは百姓(小作)にしかなれず、それにより貴族の政治力は強化され続けていき、課税のデバフを解除するための法改正も進まず保守的な体制のまま貧しく安定した状態が続いていく。
なまじ人口が多すぎることから、後半は人口増に建造スピードが追い付かず、両国ともじわじわと百姓比率が上がっていってしまう。
上述のデメリットは人口の多い州を大量に抱える清や東インド会社、インド藩王国にも共通する。
だがこれらの国はこの時代の史実で停滞していた国であり、発展しないのはヒストリカルでもある。
人口の多い州のデメリットはこれらの国がAI担当の場合に発展するのを妨げるためのギミックと解釈できなくもないが、史実の列強である日露にまで適用されてしまうのはゲームバランスが悪いように思われる。
英wikiの州別一覧表。人口でソートすると上位は軒並みインドと中国であり、それに次いで日本やロシアの州がちらほらと登場する。
https://vic3.paradoxwikis.com/List_of_state_regions
最新の10件を表示しています。 コメントページを参照