AAR/【Vic3初心者講座】ベルギーで始める近代国家建設!
皆さん、こんにちは!
Victoria3 初心者向けAAR、第6回です!
第5回では、行政力、権力、影響力について学びました。
そして今回は…! いよいよ法改正に挑戦して、ベルギー社会をレベルアップさせていきましょう!
今回の目標は、国民の生活を豊かにする「公共健康保険制度」の導入と、国を大きく発展させる「植民地法」の改正です!
さらに、研究を加速させる大学の役割についても、詳しく解説していく予定です。
おや? 画面中央に大きなポップアップが表示されましたね。
「製薬」技術が解禁されたようです!
「製薬」は、植民に必須の技術「キニーネ」の研究に必要な技術ですが、それだけじゃないんです。
「製薬」自体も、とっても重要な技術なんですよ。
なぜかというと…前回お話した新しい制度に関する法律、「公共健康保険」が、この技術の開発によってついに審議可能になるんです。
公共健康保険は、国民の生活水準をグッと引き上げるだけでなく、都市の悩ましい問題、公害の影響まで軽減してくれる、まさに良いことづくめの法律なんです!
これはぜひとも導入したい!
さっそく、画面下の政策タブを開いて「法律」を確認してみましょう。
ここでは、現在のベルギーでどんな法律が施行されているのか、一覧で見ることができます。
法律のカテゴリーから「医療制度なし」を選んで、クリックしてください。
医療制度に関する4つの法律が表示されました。
今回私たちが目指すのは、一番下にある「公共健康保険」です。
制定ボタンにマウスカーソルを合わせると、賛成、反対している利益団体の名前が表示されます。
公共健康保険には、「労働組合」と「カトリック教会」が賛成、「実業家」が反対するようです。
ここで、「あれ? 利益団体ってなんだっけ…?」と思った方もいるかもしれません。
大丈夫! ここで簡単におさらいしておきましょう。
Victoria3の世界には、様々な考え方を持つ人々が集まって「利益団体」というグループを作っています。
利益団体は、自分たちの考えを実現するために、政治の世界に色々な働きかけを行うんです。
例えば、「知識人」は教育や文化をもっと良くしたいと考えている利益団体、「小ブルジョワ」は商工業をもっと発展させてほしいと考えている利益団体、といった具合です。
そして、この利益団体こそが、ゲーム内の政党を作ったり、政府を組織したり、法案に賛成したり… と、政治の中心的な役割を担っているんですよ。
では、画面左上の政府ボタンをクリックして、現在の政府構成を確認してみましょう。
政府画面では、各利益団体の影響力や、現在の与党・野党の構成を詳しく見ることができます。
選挙の時にも見ましたね。
画面の左側が与党、右側が野党です。
法案をスムーズに可決させるために最も大切なことは、法案を支持する利益団体が与党に入っていることなんです。
もし、法案を支持する利益団体が与党にいない場合、基本的に法案の審議を始めることすら、難しいんです。
(「政治運動」という例外的な手段もありますが、今回は置いておきましょう。)
法案を支持する利益団体の影響力が大きければ大きいほど、法案は可決されやすくなります。
反対に、法案に反対する利益団体が与党にいると、法案は可決しにくくなるのでしょうか?
いいえ、法案の可決の難易度を大きく左右するのは、反対派の利益団体の「機嫌」なんです。
政府画面で、各利益団体のアイコンの右側に小さな数字が表示されているのに気が付きましたか?
黄色い枠で囲った部分です。
これが利益団体の「機嫌」を表しています。
機嫌が悪ければ悪いほど、法案は可決しにくくなります。
特に、機嫌が-10を下回って「怒り」状態になると、なんと反乱を起こしてしまう可能性まであるんです!怖い!
この機嫌は、法案審議を行うことによっても変化します。
特に、反対している法案の審議が始まると、機嫌は悪化してしまいます。
ある程度、機嫌が下がるのは仕方のないことですが、同じ利益団体が反対する法案を次から次へと審議するのは、できるだけ避けた方が無難でしょう。
では、いよいよ法改正していきましょう!
法律画面に戻ってきました。
公共健康保険の法律のところを見てください。
「制定」ボタンに、緑色のチェックマークと赤色のバツマーク、そしてその横にパーセントが表示されていますね。
このチェックマークが法案に賛成する勢力、バツマークが反対する勢力の割合を示しています。
「あれ?じゃあ法律の右側にある棒グラフと何が違うの?」と思いましたか?
良い質問ですね!
実は、制定ボタンに表示されている確率は、色々な要素を考慮した、法案が実際に可決される確率なんです。
例えば、
といった要素が、この確率に影響してきます。
一方、棒グラフは、単純に利益団体の影響力だけを比較したものなんです。
今回の公共健康保険を見てみると、賛成の割合が21%、反対の割合が10%となっています。
これなら、十分可決できそうですね!
もし反対の割合が20%くらいあっても大丈夫!
反対派が強すぎなければ、法案は意外と通るものなんです。
ここは思い切って「制定」ボタンを えいやっ! と押してみましょう!
「制定」ボタンを押すと、法案の審議が始まり、画面右側に制定状況が表示されました。
法律の制定には、推薦、起草、投票という3つの段階があります。
この3つの段階で、成功を3回積み重ねると、法案が晴れて成立するんです!
逆に、後退にバツマークが付いてしまうこともあります。
成功確率が0%になったり、審議中に発生するイベントで特定の選択肢を選ぶと、後退してしまいます。
そして、後退のバツマークが3つ溜まってしまうと、法案は残念ながら不成立 となってしまいます。
法案の制定には時間がかかります。
チェックポイント(ゲーム内の時間で約100日)が来るたびに、イベントが発生したり、成功確率が変動したりします。
よーく見てみると、赤枠で囲われた部分に、成功、前進、論争、引き延ばし という4つの確率が表示されていますね。
これは、次のチェックポイントでどんなイベントが起こるか を示しているんです。
これらの確率を参考に、法案の進捗を見守りましょう。 祈る気持ちで、気長に待ちます!
しばらく時間が経つと……
おや、なにやら画面が切り替わり、「起草」の段階に進みました!
どうやら、最初の段階「推薦」を成功したようです。
成功確率21%を引いたのは、なかなか運が良いですね!
次のチェックポイントでは、なにやらイベントが発生しました。
法案の制定中は、このように色々なイベントが起こるんです。
イベントが発生した時、どの選択肢を選べば良いか迷ってしまう人もいるかもしれません。
初心者の方は、以下の2つのポイントを意識すれば大丈夫です!
イベントの選択肢の中には、次のフェーズに一気に進める超ラッキーな選択肢や、逆に後退にバツマークが追加されてしまう危険な選択肢もあったりします。
選択肢を選ぶ前に、効果をきちんと読んで、慎重に判断してくださいね!
ちなみに、法改正のイベントでは、行政力を消費することで法案を有利に進める選択肢が登場することがあります。
そのため、法改正中は行政力がマイナスになりがちです!
第5回でお話したように、行政力がマイナスになると、税収がガクッと減ってしまいます。
行政力が減る選択肢を絶対に避けなければいけない、というわけではありませんが、もしマイナスになってしまったら、行政府を建設して行政力を回復させることを忘れないようにしましょう!
もちろん、法改正をスムーズに進めるためには、行政力に余裕があるのが理想的ですけどね。
法律の制定審議中に、画面中央に大きなポップアップが表示されました!
「ベッセマー法」という技術が解禁されたようです!
以前お話したように、Victoria3の世界では、技術は時間経過とともに徐々に普及していきます。
どの技術が普及するかは、残念ながらランダムです。
しかし! 今回は製鉄所の生産性を大幅に向上させる「ベッセマー法」が解禁されたのは、めちゃくちゃラッキー ですね!
これは、ベルギーの経済発展をさらに加速させる絶好のチャンスです!
新しい技術が解禁されたということは、施設の生産方式が解禁された可能性があります。
早速確認してみましょう!
もし新しい製法が使えるようになっていたら、すぐに切り替えたいですからね。
画面下の施設タブをクリックして、施設画面を開いてください。
そして、画面を下にスクロールしていくと……
「製鉄所」のアイコンの左下に、黄色い「!」マークが表示されていますね!
この「!」マークは、新しい生産方式が利用可能になった というサインなんです!
製鉄所のアイコンをクリックして、詳細を見てみましょう。
製鉄所の詳細画面が開いたら、「生産方式」の項目を見てください。
現在の生産方式が「浸炭鋼法」になっていると思います。
これを、新しく解禁された「ベッセマー法」に変更しましょう!
ベッセマー法に切り替えると、製鉄の材料となる鉄の価格が高騰していて、鋼鉄が供給過剰になりますが、これは一時的なものです。
時間が経過すれば、いずれ市場も落ち着いてくるでしょう。
鉄は建設局で大量に使う資源なので、価格が高騰すると国の財政に大きな負担がかかります。
鉄の価格を下げるために鉄鉱山を建設して、鉄の供給量を増やすことを忘れないでくださいね!
1年半後……ついに! ついに! 公共健康保険法が制定されましたー!
早速、ベルギーの制度を確認してみましょう!
政策タブを開いて「制度」をクリックしてください。
制度画面を見ると…教育制度に加えて、医療制度が追加されていますね!
これで、ベルギーにも念願の保険制度が導入されました!
国民の生活水準アップ、そして公害対策にも繋がりますね!
素晴らしい!
さて、ベルギー社会のレベルアップはまだまだこれから!
次なる目標は…植民地法の改正です!
「え? まだ植民地に必要な技術『キニーネ』が解禁されてないよ?」と思った人もいるかもしれません。
確かに、キニーネは植民地の建設速度に関わる技術ですが、法律の制定自体はキニーネがなくてもできるんです。
せっかくなので、今のうちに植民地法についても確認しておきましょう!
法律画面に戻り、「植民地なし」をクリックしてください。
すると、植民地に関する法律が4つ表示されました。
順番に見ていきましょう。
どの植民地法を選ぶかは、プレイスタイルによって好みが分かれるところですが…
個人的には、資源がガッポリ手に入る 「植民地搾取」が好きなので、今回はこの法律を制定しようと思います!
「植民地搾取」制定ボタンにカーソルを合わせて、賛成・反対する利益団体を確認してみましょう。
賛成派は軍部と実業家、反対派は農民ですね。
現在の政府を見てみると、与党には軍部が入っていますが、実業家は野党です。
軍部の影響力はあまり大きくないので、法案の成功確率は少し低めになっています。
ただ、反対派である農民の影響力も小さいので、このまま採決しても、法案は通る可能性はあります。
しかし! どうせなら、法案を有利に進めたいですよね!
特に、影響力の大きい実業家が与党にいると、法案はぐっと可決しやすくなります。
ここは焦らず、次の選挙まで待って、選挙後に実業家が与党に入るように政府を改造するのも良いかもしれません。
次の選挙はいつかな?
今のうちに確認しておきましょう!
政策タブを開いて、左上の「概要」をクリックしてください。
概要画面が開いたら、右側の情報を少し下にスクロールしてみましょう。
ここに、次の選挙の予定日 が書かれていますね。
ベルギーの場合、1844年に選挙が行われるようです。
今は1842年なので、あと2年後 ですね! 選挙まで、もう少し時間があります。
さて、選挙を待っている間に…
なんと! キニーネがついに解禁されましたー!
これで、植民地を広げる準備が整いましたね!
あとは植民地法を改正するだけです!
では、次の研究は何にしましょうか?
画面下の技術タブをクリックして、技術画面を開いてみましょう。
個人的に、次に研究するのにおすすめなのは、このあたりですね。
どれも魅力的ですが、優先順位をつけるなら、上から順に研究していくのがおすすめです!
今回は、ベッセマー法はもう手に入っているので、ニトログリセリンを研究することにしましょう!
今まで、建設局を増やすたびに、鉄を確保するために鉱山を開発する必要がありましたよね。
ニトログリセリンを研究して鉱山の生産性が上がれば、鉄の価格が安くなり、建設局の材料費も抑えられます。
これは、国の財政にとっても非常にありがたいことです!
よし、次の研究はニトログリセリンに決定!
研究開始!
さて、ニトログリセリンの研究を始めたは良いものの… 研究ってもっと早く終わらせたいですよね?
Victoria3で研究速度を上げるには、どうすれば良いのでしょうか?
研究速度を上げるカギは、画面右上に表示されている「革新」という数値です。
この革新を高めることで、研究速度を上げることができます。
そして、革新を上げるためには…大学を建てるのが一番効果的なんです!
ちなみに、この革新には上限があります。
上限は、画面上部の識字率の欄にカーソルを合わせると確認できます。
識字率が高いほど、技術の普及速度と、この革新の上限が上昇するんですね。
※識字率が上がると研究速度が上がる… と勘違いしがちですが、そうではありません!
識字率が上がるのは、あくまで 技術の普及速度 と 革新の上限 だけです。
プレイヤーが選択した研究の速度が直接上がるわけではないので、注意してくださいね!
…と、ちょっと細かい話は置いておいて。
とにかく、大学を建てれば建てるほど、研究は捗る! と覚えておけばOKです!
積極的に大学を建てて、どんどん研究を進めていきましょう!
…でも、大学ってどこに建てればいいんでしょうか?
色々な考え方がありますが、初心者の方には、首都に一極集中で建てるのがおすすめです!
理由は2つあります。
1. 規模の経済
Victoria 3には 「規模の経済」 というシステムがあります。
これは、同じ種類の施設が集中しているほど、施設の生産性が上がるというものです。
例えば、大学が1箇所に20件建っていると、なんと生産性が20%もアップするんです!
つまり、大学20件分の建設で、実質24件分の効果が得られる計算になります。
これは、なかなかバカにできませんよ!
2. 知識人パワー
2つ目の理由は、知識人という利益団体を強化するためです。
知識人は、とっても頼りになる利益団体で、プレイヤーが制定したい色々な法律に賛成してくれることが多いんです。
大学で働く学者さんたちは、この知識人たちを支持します。
つまり、大学を増やすほど、知識人の勢力が拡大する というわけです!
さらに、首都に住んでいる人々は、他の州に住んでいる人よりも政治的な影響力が大きくなります。
そのため、大学を首都に集中させることで、より効率的に知識人の影響力を高めることができるんです!
ちなみに、大学には 「研究速度増加」 の他にも、 「資格取得増加」 という効果もあります。
この「資格取得増加」の効果に注目して、あえて大学を色々な場所に分散させる、という戦略も存在するのですが…
それはまた別の機会にご紹介しますね!
今回は、研究速度アップと知識人強化のために、首都があるフランドルに大学を集中建設!
大学は、画面下の水色のアイコン、政治レンズから建設できます。
建設局と同じですね!
これで、研究も政治も、さらに有利に進めていきましょう!
さあ、首都があるフランドル州に大学を建てまくるぞー!
…とその前に、施設画面から大学を確認してみましょう。
…でも、施設タブって施設の種類が多すぎて、大学までスクロールするのが大変ですよね?
実は、施設は大きく分けて3つのグループに分類できるんです。
大学は 「開発」グループ に属しているので、施設タブの「開発」ボタンをクリックしてみましょう。
ほら、すぐに見つかりましたね!
これで、お目当ての施設に素早くアクセスできます!
覚えておくと便利ですよ!
…ん? 大学の生産方式が 「スコラ式哲学」 になっていますね。
以前もお話しましたが、生産方式は常に最新のものにアップグレードするのが基本 です!
ここは迷わず「哲学部門」にアップグレードしましょう!
これで、大学の生産性が上がり、より多くの革新を生み出してくれるはずです!
生産方式のところに、黄色いアイコンの「哲学部門」以外に、水色のアイコンがありますね。
これは所有権方式です。
この所有権方式というのは、施設で働く労働者の職業を選択できる、ちょっと特殊な生産方式なんです。
大学の場合、現在は以下の2つの所有権方式が選べます。
ここは、「非宗教的学問」を選択して、学者を増やしましょう!
学者は、我らが味方!
頼りになる利益団体「知識人」を支持します。
学者を増やすことは、知識人の影響力アップに繋がるんです!
…せっかくなので、行政府 の設定もついでに見直してみましょう。
大学のすぐ上に表示されてますね。
行政府の所有権方式は、現在 「管理職聖職者」 になっているはずです。
これを 「非宗教的管理」 に変更して、聖職者の代わりに 事務員 を雇用するようにしましょう!
事務員も学者と同じく知識人を支持するので、これでさらに知識人の影響力がアップするはずです!
ちなみに、細かいことを言うと、聖職者は事務員や学者よりもほんの少しだけ給料が安いという特徴があります。
ほんのわずかな人件費を節約したい! というストイックな方は、あえて所有権方式をそのままでも良いかもしれません。
…が! 初心者の方には、知識人を強化して、政治を有利に進める方が断然おすすめです!
多少のコストよりも、リターンの方が大きいと信じましょう!
お待ちかねの選挙結果が発表されました!
…なんと!急進党 という新しい政党が誕生したようです!
そして、今まで与党だったカトリック党から、小ブルジョワ が急進党に移籍したみたいですね。
政界再編…!
この影響で、今まで与党だった カトリック党が選挙で負けてしまいました。
しかし、うれしいことに実業家が率いる自由貿易党が第一党に躍り出ましたー!
これは、「植民地搾取」 法を制定したい我々にとって、めちゃくちゃ追い風です!
なぜなら、「植民地搾取」に賛成している実業家が、与党に入りやすくなったからです!
まさに運も味方している!
さあ、早速政府改革ボタンを押して、実業家だけを与党に入れましょう!
実業家を与党に入れたら、確認ボタンを押すのを忘れないでくださいね。
ここで注意点です!
政府改革を行う際、同じ政党に所属する利益団体を、与党と野党に別々に配置することはできません。
今回は自由貿易党には実業家しかいないので問題ありませんが、複数の利益団体が所属する政党を扱う場合は注意してくださいね。
これで準備万端! 満を持して 「植民地搾取」法 を制定しましょう!
…そして、1年半後…
「植民地搾取」法が、無事に施行されましたー! ぱちぱちぱち!
これで、ベルギーも念願の植民地を持つことができるようになりました!
さて、第6回 はここまでとなります。
今回は、
について学びました。 今回の内容をマスターすれば、ベルギーの国力はさらにアップすること間違いなし!
次回の第7回 は、いよいよ植民です!
アフリカ大陸に、ベルギーの旗をたくさん立てちゃいましょう!