宣統帝溥儀くんは大清の最後の皇帝(「ラストエンペラー」)です。
じつは彼は重度のパラドゲーマーで、今日も今日とてVICTORIA3に興じます。
皆さんこんにちは。パラドライフをいかにお過ごしでしょうか。
筆者は今年もパラド三昧でした。VICTORIA3はたいへん面白いです。
本日のAARは大清Great Qingです。人口も領土も、とてもおっきいです...。
国旗もかっこういいです。黄色地に、日輪を飲み込まんとする五本爪の龍です。個人的にはVICシリーズの中でいちばんかっこういい国旗だと思います。
とはいえ、大清は課題が山積しています。諸々のリソースの不足は目を覆わんばかりです。
まず行政力が足りない。軍質が足りない。海軍が足りない。識字率が足りない。ついでに硬質木材も足りない。
これではいけない!
そう考えた大清の皇帝(エンペラー)は、とりあえず硬質木材は2,3のステートの製材所の製法を硬質木材重視に変更するように命じました。
「これでよし。さあ、あとは定石どおりに、建設局をたてて軍備を増強して...。」
あら、陛下じゃないですか。こんにちは。
「こんにちは。」
お言葉ですけど、陛下...。
「それではさっそく非文明国に宣戦布告して、軍隊を動員しよう。」
陛下、そんなことをやっているからいっつも「脆い団結」ジャーナルのゲージをつかい果たしてしまって滅亡ENDをむかえてしまうのですよ。
「ぐっすん。」
大清特有の「脆い団結」ジャーナル。ゲージがゼロになると大清は死ぬ。
わが国には「脆い団結」という固有ジャーナルがありまして、ゲージが減っていってゼロになると帝国は崩壊します。
ゲージが減る要素は、
・阿片戦争に負けること、
・太平天国の乱が勃発すること、
・破産すること、
・内戦になること、
・誰かの従属国になること、などなどです。
毎日、陛下がVICTORIA3で遊んでいるのを見ていましたが、毎回大清を爆発四散させていて、よく飽きないなあと呆れていました。
しかし陛下、私が来たからには大丈夫です。きちんと陛下を善導して、必ずやマッシブでブリリアントな大清をつくって御覧にいれますぞ。
「ほんとお?」
本当ですとも。
ではさっそく、時計を動かす前に、大清でなにをなすべきかをご教示していきたいと思います。
まず最初に蔓延している阿片にたいする対策です。
初期状態で、大清の主要文化である満州族と漢族の「執着」には阿片がついています。これらの民族は必需品として阿片をもとめるようになります。
で、その阿片なんですが、国内でも多少生産しているのですが、大部分はイギリスから輸出されてきたものを買っています。
これがものすごい貿易赤字になっていて、史実では大清の銀流出がとまらなかったので、政府が禁令をだしてイギリスと衝突、いわゆる阿片戦争に発展しました。
「阿片危機」のジャーナル。
これがその史実をシミュレートしたジャーナルです。
このイベントは時計をうごかすとすぐに発生します。いまは時計を動かしていないので、このスクリーンショットは参考記録です。
このジャーナルにある選択肢、「阿片貿易を禁止するBan of Opium Trade」を押すと、イギリスが激怒して宣戦布告してきます。
「そのイギリスがつよいんだよ! 何度やっても勝てないんだよ!」
そうです。グランドキャンペーン開始直後に何の用意もなしにイギリスと戦争しても勝てません。
イギリスは既に戦列歩兵Line Infantryと将校団General Staffを解禁しており、軍質でわれわれの非正規歩兵の二世代先を行ってます。勝てるはずがないのです。
「でもぼく、プレチは嫌いなので、第三国に宣戦してイギリスと停戦期間をもうけたり、港を全部壊して条約港をつくれなくするのは厭なんです。」
わかります、わかりますぞ、陛下。
そんな陛下のために、プレチをつかわない第三の道を今日はご教示してさしあげます。
上に掲げた「阿片危機」のスクリーンショットをよくご覧ください。
時間切れまで10年間の猶予があります。そのうち5年間は阿片禁令を布告しておかなければならない待期期間ですから、実質猶予期間として5年間がもうけられているわけです。
私の戦略は、こうです。この期間のうちに大清が戦列歩兵を研究し終え、軍質をあげることで、戦力投射を差を縮め、イギリスが宣戦してこないように牽制する、というものです。
「はー、なるほど。」
そのためには時計を動かす前に三つのことが必要になります。
まず技術を指示することです。大清は戦列歩兵の前提条件である徴兵名簿Mandatory Serviceの技術を終えていないので、これを研究する必要があります。自然伝播でこちらが選ばれなければ、徴兵名簿→外輪蒸気船→戦列歩兵という順番で研究します。自然伝播を戦列歩兵にのっけるためにこれは必要です。
つぎに、大学を建てることです。北京Beijingにインフラの布告を貼って、大学を4つほどキューに入れましょう。他には行政府や小火器工場などを建てます。権力の余剰は識字率をあげるために教育布告を人口の多いステートに貼っていきます。
最後に、大清の軍隊利益集団の評価+10でもらえるボーナスは、汎用の戦闘能力向上ではなく、軍事技術へのバフです。軍隊IGを与党にして、職業軍人を研究し、軍隊IGの評価をあげてこのバフをとりましょう。
このようにすれば5年間の猶予期間のうちに戦列歩兵を研究し終えることができるでしょう。
林則徐「なにを生ぬるいことを! 阿片は即時禁止して、焼却処分にするべきです!」
「プチブルIGの指導者がこんなことを言っているんですけど。」
ほっときなさい。
あ、世界史の教科書でもお馴染みの林則徐さんが今回の世界線では拗ねてすぐに引退してしまわれた。
林則徐は伝統主義者なので、イデオロギー的には有用とは言い難い指導者です。
プチブルIGも今回の戦略ではすぐにつかわないので、去る者追わずで結構です。