オスマン帝国、その版図は最盛期にはアゼルバイジャンにアルジェリア、イラクからハンガリーにまで及び、多民族の帝国オスマン帝国はイスラームの世界帝国として、そして欧州に相対する存在として君臨した。
…が、繁栄を謳歌していたのは昔の話。コンスタンティノープル陥落から早400年弱、拡大に明け暮れ国内は腐敗、外国とは敵対、帝国は衰退。
技術は遅れ、法律は前時代的極まりなく、数だけ多い軍隊はまるで近代化されておらず張子の虎。
そしてついた渾名は「瀕死の病人」。
本作でも病人扱いされており、固有ジャーナル「ヨーロッパの病人」や、オスマンで最高の医療を提供する固有実績が存在する。
病人はこのまま死人となるのだろうか、それとも近代化政策「タンジマート」を成功させ、嘗ての勢いを取り戻すのだろうか。
そもそも何故病人扱いされているかというと、近代化改革が全く進まなかったことによる。
地方の有力名士が台頭しひいては実権をも掌握。軍人は碌に戦うことをせず地位と財産のことばかり、官僚では賄賂が横行していた。
産業革命で西欧列強たちは急成長する一方でオスマンは碌に成長しなかったのである。
結果、1768年の第一次露土戦争、1787年の第二次露土戦争と連敗。
ここに至って改革の必要性を感じたオスマンはようやく近代化改革に着手し始めるも1829年にギリシャが独立、
1931年の第一次エジプト・トルコ戦争の敗戦によりシリア失陥と衰退止まぬままゲーム開始時に至る。
史実ではこの後1839年にさらなる改革(タンジマート)を開始するも見事に失敗。
バルカンの諸民族は独立の動きを強め、それを口実に列強の介入を招き、債務を増やし外圧を強めるだけに終わった。
当然こんな状態で急進主義が溜まらない訳がなく、1908年に青年トルコ人革命が発生。
そして第一次世界大戦に参戦し敗戦したとほぼ同時にトルコ革命が発生しオスマン帝国は滅亡するのだった。
軍隊は弱い、工業力もない、ジャーナルでデバフをかけられているなど悲惨の一言。
おまけに北のロシアやオーストリア、南のエジプトとは関係が最悪であり、近所の味方は碌なものがいない。
それでもインフラについてはティグリス・ユーフラテス川のバフもあるためそこそこ優秀であり、さらに人口が程よく全土に散らばっているので序盤の建設の自由度は高い。
ランク | 政府 | 陸軍 | 海軍 | GDP | 人口 | 識字率 | 生活水準 | 国教 | 主要文化 |
9(大国) | サルタン国 | 145+63 | 25 | 15.6M | 19.5M | 22.0% | 貧困(10.4) | スンニ派 | トルコ |
君主制を変更すると国名がトルコになる。
史実通りに奴隷制度がまかり通っている。ゲーム的には地主の経済力を強化しているだけなので特にデバフがかかっているわけではないが。
基本的には農奴制が無くて奴隷がいて日本よりちょっと開国している(※重商主義)程度の中堅国家と考えればよい。
詰まるところ伝統主義で専制政治で世襲制の官僚の衰退帝国であり、さっさと改正したい。
とても大国とは呼べない。綿繰り機すら研究されていないお粗末っぷり。
余りに研究がスカスカなため後から技術伝播である程度解消されるほど。
日本幕府にはない学究があるだけマシだが、比較対象が日本幕府の時点でお察しである。
さっさと工業化し、なんとしても忌々しい「ヨーロッパの病人」ジャーナルをクリアしたい。
クリアするにはゲーム開始から20年以内に複数の「タンジマート」ジャーナルで提示される条件を達成する必要がある。
もし期限内にクリアできなかった場合、病人は死人と化して臣下は独立、オスマン自身は非承認国家落ちしてしまう。
20年以内に6つの内4つ達成すればよい。
比較的簡単なものもあるが、20年という時間的制約下で複数の条件達成を求められるため難易度が高い。取捨選択が重要。
パラドの慈悲か、全州のうち75%に都市セクターが建設されるだけでOKとなっている。工場を分散して建てていけば何とかなる。
分離運動が起こらなければよい。よほど非効率な工場を建てたり特定民族を弾圧し続けない限り達成できるはず。
陸軍250師団と戦列歩兵&自走砲が条件。一瞬条件を満たせば達成可能なので、資金に余裕ができてから軍拡し一瞬製法を変更すればよい。何なら初期軍隊でも徴兵した総数は250を超えるので、シリア奪還のついでに達成してしまうとよい。どうせ農民徴兵の法律は変更するので遅いか早いかの違いでしかない。
消費or土地ベース課税以外、任命制の官僚、官僚制0以上。
課税システムの変更のために経済システムの伝統主義も変更が必要。
貴族がとても邪魔で達成しにくいが、タンジマートで指定されなくともいずれやらなければならない事である。根気よく祈ろう。
史実の第二次エジプト・トルコ戦争関連のジャーナルにして本ゲームの時報。エジプトからシリア地域を奪還するというもの。
放置しているとエジプトは向こうからやってくる上、技術はエジプトが格上。つまりどのみち戦うことになる。
よって序盤からこのジャーナル達成を狙った動きが必要。
Ver1.1の変更により、最初の1戦に限り英仏の介入を受けることが現実的となった。史実通り英仏を引き入れよう。
もたもたしていると英仏が戦争を始めるようになるため、早めに仕掛けてしまいたい。
引き入れる列強としてはフランスが最有力、次点でイギリス。最初の1戦で可能な限り回収したいため、どちらか一方のみでよい。
上記のシリア奪還を完了することにより追加される拡張ジャーナル。
条件は「エジプトを傀儡にする」もしくは「シナイ・上エジプト・中央エジプト・下エジプトの所持」。
圧倒的に後者が簡単ではあるが、エジプトを傀儡化して併合することで完全にかつてのオスマンが復活する。
ただシリア奪還とは違い、列強が靡かないどころかエジプト側につく可能性すらある。
それでも序盤からジャーナル達成を意識して内政を進めれば十分達成できる範囲内と言えるだろう。
Ver1.0.6環境においてこの選択肢のクリアは無視すべきである。
条件は大学5つの稼働及び識字率を35%上昇させるというもの。
初期の識字率が22%なので57%まで上げろということだが、これは数あるタンジマートでもブッチぎりでイカれた条件をしておりクリアは不可能に近い。
識字率は財力×2%+公共施設レベル補正であり、20年で運用可能なのは宗教学校Lv3(+30%)が限界。人口の9割が下層民であること考えると下層民の財力を14程度まで上げる必要がある。
下層民の初期財力は10に満たないためこれだけでも相当厳しい戦いとなる。
研究の選択肢も「学会」→「経験論」→「弁証法」を急いで終わらせる必要があり、官僚改革の「ロマン主義」や財力確保のための生産系研究との食い合いもある。
そもそも20年で識字率35%上昇は単純に時間的制約が異常に厳しい。仮にスタート時に教育自由度57%をを達成していても15年以上かかる。
実績名 | 達成条件 |
ヨーロッパの健康な人 | 公共施設の医療制度がレベル5 列強1位 |
実績説明文からは分かりづらいが列強1位になる必要がある。
とはいえそれ以外に特段難しい条件は無く、列強1位もタンジマートを突破出来たプレイヤーであればさほど難しくはないと思われる。
医療制度レベル5解放が社会Ⅴ研究なので単純に時間がかかるが、条件の達成順は問われないのでのんびりやろう。
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