列強国であるオーストリア帝国。
後の時代には帝国が崩壊し、1938年にアンシュルス(ドイツによるオーストリア併合)されるなど悲惨な目に合う国家だが、
この頃はプロイセンとドイツの主導権を巡り争っており、領地の民族問題に直面している。
ハンガリー人と妥協するか、ドイツを統一するか。プレイヤーが命運を決める番だ。
799年にフランク王国のカール大帝が建国の功臣ゲロルト2世*1が東方辺境伯に任命されたことに始まる。
その後フランク王国の流れを汲んで神聖ローマ皇帝*2に即位したオットー大帝と親密であったバーベンベルク家のレオポルド1世が即位し、これが現在のオーストリアの建国とされている。
1156年には公国に格上げされるが、相変わらず神聖ローマ帝国の片田舎であり続け、バーベンベルク家断絶後ボヘミア王オタカル2世が獲得する。
1273年、スイスの片田舎であるハプスブルク伯領の領主にしてハプスブルク家の初代である、ルドルフ1世が諸侯により神聖ローマ皇帝に指名される。
指名に唯一反対したボヘミア王オタカル2世を戦争で打ち破り、以降ハプスブルク家がオーストリアを支配し、途中から称号もオーストリア大公となる。
1440年に即位したフリードリヒ3世の時代からは皇帝位の世襲が行われ、神聖ローマ帝国の中心として繁栄する。
オーストリアも1526年にフェルディナント1世*3がボヘミア、ハンガリーの王位を継承し、ハプスブルク帝国が成立する。
ナポレオン戦争では形骸化していた神聖ローマ帝国が解体され、改めてオーストリアとして出発し、開始時に至っている。
史実では1867年のイタリア統一戦争・普墺戦争での敗戦、アウスグライヒによりオーストリア=ハンガリー二重帝国となるも、第一次世界大戦で敗北し解体される。
政治体制 | 国家元首 | 所属団体 | 正当性 | 相続人 |
カイザーライヒ | フェルディナント フォン・ハプスブルク | オーストリア貴族階級 | 54% | フランツ・ヨーゼフ フォン・ハプスブルク |
州名 | 主要都市 | 初期インフラ(使用量/上限) | 建設済の施設(施設名+初期レベル) | 建設可能な資源・農業施設(施設名+最大レベル) | 初期小作農数 | 初期未就業者数 | 州補正(補正名称(補正内容)) |
ボヘミア*4 | プラハ | 60/68 | 行政府10,武器産業5,食品産業5,ガラス工房3,大学2,石炭鉱山2,鉄鉱山5,伐採所3,ライ麦畑7,兵舎30,徴兵センター2 | 869k | エルベ川(インフラ+15.0%) | ||
モラヴィア*5 | ブルノ | 23/45 | 織物工場3,食品産業3,石炭鉱山2,伐採所3,小麦畑4,兵舎10,徴兵センター6 | 381k | なし | ||
西ガリシア*6 | ジェシュフ | 8/53 | 行政府5,ライ麦畑2,家畜牧場1,兵舎10,徴兵センター8 | 石炭,鉄,伐採所 | 523k | なし | |
東ガリシア | ルブフ*7 | 8/53 | 行政府3,小麦畑3,家畜牧場2,兵舎10,徴兵センター10 | 石炭,伐採所 | 671k | なし | |
東スロヴァキア*8 | コシチェ | 4/33 | 伐採所3,小麦畑1,兵舎10,徴兵センター5 | 石炭,鉛 | 317k | なし | |
西スロヴァキア | プレスブルグ*9 | 17/73 | 行政府3,家具工場2,鉄鉱山4,小麦畑2,徴兵センター8,兵舎5 | 施設名 | 511k | ドナウ川(インフラ+20.0%) | |
オーストリア*10(首都) | ウィーン | 49/91 | 行政府10,家具工場5,製紙工場5,美術学校2,大学2,小麦畑10,家畜牧場2,兵舎25,徴兵センター8,建設セクター2 | 石炭,伐採所 | 297k | ドナウ川(インフラ+20.0%) | |
スティリア*11 | グラス*12 | 15/36 | 鉄鉱山3,鉛鉱山3,家畜牧場2,小麦畑1,兵舎10,徴兵センター2 | 石炭,伐採所 | 147k | ドラバ川(インフラ+15.0%) | |
チロル*13 | ザルツブルク | 9/14 | 鉄鉱山2,金鉱山2,家畜牧場1,徴兵センター2 | 伐採所 | 130k | アルプス山脈(インフラ-15.0%、州の建設効率-15.0%) | |
南チロル | トレント | 1/6 | 小麦畑,兵舎5 | 39.6k | アルプス山脈(インフラ-15.0%、州の建設効率-15.0%) | ||
ロンバルディア*14 | ミラノ | 36/57 | 武器産業10,織物工場5,行政府3,小麦畑3,兵舎15,徴兵センター9,建設セクター3 | 鉄,鉛,伐採所 | 494k | ポー川(インフラ+15.0%)、アルプス山脈(インフラ-15.0%、州の建設効率-15.0%) | |
ヴェネツィア | ベローナ | 53/81 | 交易センター32,織物工場8,ガラス工房5,製紙工場5,行政府3,漁港4,絹農園5,小麦畑2,兵舎10,徴兵センター7,港3 | 石炭,硫黄,伐採所 | 239k | ポー川(インフラ+15.0%) | |
イストリア*15 | プラ | 14/32 | 飾り細工工房3,造船所2,漁港4,海軍基地10,港2,徴兵センター2 | 石炭,伐採所 | 115k | テラロッサ*16(農業生産量+15.0%) | |
スロベニア*17 | リュブリャナ | 6/30 | 伐採所2,小麦畑3,家畜牧場1,兵舎5,徴兵センター1 | 石炭 | 98.5k | ドラバ川(インフラ+15.0%) | |
ダルマチア*18 | ザダール | 4/19 | 漁港3,小麦畑1,兵舎5,港1 | 伐採所 | 78.9k | クルカ滝*19(施設補正:電力+15.0%)、テラロッサ(農業生産量+15.0%) | |
クロアチア*20 | ザグレブ | 11/45 | 行政府3,伐採所3,漁港2,小麦畑2,家畜牧場1,兵舎10,徴兵センター3,港1 | 石炭 | 150k | ドラバ川(インフラ+15.0%)、テラロッサ(農業生産量+15.0%) | |
スラヴォニア*21 | ブロド・ナ・サビ*22 | 4/32 | 行政府2,家畜牧場1,小麦畑1,兵舎5,徴兵センター1 | 伐採所 | 75.8k | ドナウ川(インフラ+20.0%) | |
デルビデク*23 | ノビサド | 6/42 | 家畜牧場3,小麦畑3,兵舎10,徴兵センター3 | 伐採所 | 170k | ドナウ川(インフラ+20.0%) | |
トランスダヌビア*24 | セーケシュフェヘールバール | 10/73 | 食品産業2,家畜牧場3,小麦畑3,兵舎10徴兵センター9 | 石炭,伐採所 | 613k | ドナウ川(インフラ+20.0%) | |
中央ハンガリー*25 | ブタペスト | 22/73 | 行政府5,食品産業2,鉄鉱山2,小麦畑6,家畜牧場3,兵舎25,徴兵センター8,建設セクター1 | 石炭,伐採所 | 469k | ドナウ川(インフラ+20.0%) | |
ベーケシ*26 | ナジバーラド*27 | 5/41 | 小麦畑3,家畜牧場2,兵舎15,徴兵センター6 | 伐採所 | 388k | なし | |
バナト*28 | ティミソアラ | 7/32 | 家畜牧場4,小麦畑3,兵舎10,徴兵センター4 | 伐採所 | 287k | なし | |
南トランシルヴァニア*29 | ブラショウ | 15/29 | 鉄鉱山4,伐採所5,小麦畑2,兵舎5,徴兵センター4 | 鉛鉱山 | 229k | なし | |
北トランシルヴァニア | コロジュバール*30 | 9/28 | 行政府2,家具工場1,伐採所3,家畜牧場1,小麦畑1,兵舎10,徴兵センター4 | 鉄,石炭 | 226k | なし | |
モルダヴィア*31 | なし | 5/12 | 伐採所2,家畜牧場2,小麦畑1,徴兵センター1 | 鉄 | 77.4k | なし |
西ガリシアとモルダヴィアは分割州で、残部にはそれぞれクラクフ、モルダヴィアが成立している。
注意点としては唯一の硫黄産出地がヴェネツィアであること。ヴェネツィアの硫黄鉱山を開発したなら、ここは譲りたくない。
ドイツ人よりも非ドイツ人の方が圧倒的に多いにもかかわらず「国家至上」。
これではせっかくの人口も生かしにくい。
初期から公共学校があるのはプラス。
大まかな方針は2つ。
史実通りハンガリーと妥協し二重帝国へ進むか、プロイセンを列強落ちさせオーストリア主導のドイツ統一を目指すかだ。
二重帝国ルートの場合、直近で解決すべき課題は人口の割に少ない工場と大学、そして法案「国家至上」の改正となる。
プロイセンと本気で戦う必要がない二重帝国ルートの場合、基本通り建築セクターと伐採所・飾り細工工房・鉄鉱山から立て始めよう。そして終わる頃に大学を建築しておきたい。
貴族と教会の影響力を落として「国家至上」を改正するのが目標。
初日のうちに「専門的な警察機構」の審議を開始して通しておきたい。
その後は「任命制官僚」や「土地所有者投票」を通して影響力を削いでいこう。
そして機会を見て「国家至上」を変更する法案を通せば無事解決できる。
ちなみに、ジャーナル「ハンガリー人の問題」はハンガリーの動乱を抑えられない場合に失敗扱いとなるが、起きるのは成功時と同じ内容。
二重帝国と違うのはドイツ統一まで「国家至上」を改正できないこと、オーストリアでは「汎国家主義」を終えるまでドイツ諸侯併合が起きないこと。
そしてなにより、ハンガリーの動乱を抑えられずに「ハンガリー人の問題」を満たすとオーストリア・ハンガリーになってしまい、ドイツ統一のジャーナルが失敗となること。
もたもたしているとプロイセンはみるみる強大化していくし、プロイセン側から主導権戦争を突きつけてくる。
序盤から軍事と外交に注力する、先に武力でバイエルンなどを確保してしまうなど先手で行動する必要がある。
とはいえプロイセンでオーストリア込みのドイツ統一よりは簡単である。
プロイセンAIは悪名を稼ぎやすいため包囲網を組みやすい。これをうまく使おう。
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