アンデス山脈西側に位置する南米の細長い国にして、以前の「ゲームを学ぶ」キャンペーンの公式おすすめ国家の一つ。
史実のように戦争と激動の時代を迎えるか、のんびりと成長するか、はたまた南米よりも外に手を伸ばすか。
国力こそ低いながらもプレイ幅の広い国家、それがチリである。
チリは中央集権化を進めるプロセスに取り掛かり、政府や教会にすべての権力を集約しようとしている。チリの未来に待ち構えるものは一体何だろうか?
ランク | 政府 | 陸軍 | 海軍 | GDP | 人口 | 識字率 | 生活水準 | 国教 | 主要文化 |
36(非主要国) | 軍事政権 | 10+2 | 3 | 716K | 964K | 15.6% | 苦境(9.5) | カトリック | 南アンデス |
政治体制 | 国家元首 | 所属団体 | 正当性 | 相続人 |
軍事政権 | ホセ・ホアキン プリエト | 武装勢力 | 72% | なし |
他の南米諸国と同様に、開始後20年間は武装勢力の支持率ボーナスが付いている。
州名 | 初期インフラ(使用量/上限) | 建設済の施設(施設名+初期レベル) | 建設可能な資源・農業施設(施設名+最大レベル) | 総人口 | 州補正(補正名称(補正内容)) |
サンティアゴ(首都) | 15/27 | 交易センター10,行政府2,飾り細工工房1,鉄鉱山1,金鉱山3,家畜牧場1,小麦畑1,兵舎5,徴兵センター2,海軍基地3,港1 | 硫黄鉱山,漁港,伐採所,捕鯨基地,タバコ農園,砂糖農園 | 656K | アンデス(インフラ-20.0%、建設速度-20.0%) |
ロスリオス | 4/9 | 伐採所2,タバコ農園1,家畜牧場1,兵舎5 | 石炭鉱山,硫黄鉱山,鉛鉱山,漁港,捕鯨基地,小麦畑,砂糖農園 | 252K | アンデス(インフラ-20.0%、建設速度-20.0%) |
アラウカニア | 0/3 | なし | 硫黄鉱山,伐採所,漁港,家畜牧場 | 55.2K | アンデス(インフラ-20.0%、建設速度-20.0%) |
アラウカニアは入植中の未併合州。州合計はもっと多い。
初期の近代化に必要な原料はほぼ全て自国生産可能、しかも金山持ちのため資源面は優秀。
また自前で生産できない染料だが、これらは近隣のアルゼンチンやボリビアが持つので陸路で輸入可能。
権力構造 | 経済 | 人権 |
大統領共和制 | 干渉主義 | 検閲 |
寡頭制 | 重商主義 | 労働基本権の無保障 |
文化的排斥 | 人頭課税 | 児童労働許可 |
国教 | 小作農 | 法的被後見 |
任命制の官僚 | 辺境地の植民化 | 社会保障なし |
職業軍人 | 警察なし | 移住規制 |
治安維持なし | 学校なし | 奴隷禁止 |
医療制度なし |
制度 | 投資レベル |
植民地関係 | 2 |
初期で植民中なため辺境入植が制定済みなのが特徴。全体的に近代寄りの法律が多く変更が急務なものは無いと言える。
手を付けていくなら何も無いに等しい公共施設関係あたりになるか。
ただし初期で「軍事独裁者の時代」の特性が付いているため、最初の10数年は武装勢力を外しづらい。
またチリを含め中南米の国家の多くは地主が「パターナリズム」を持たず「軍事独裁主義」という固有イデオロギーを持ち、交易方針と経済システムに無関心なため自由貿易・保護貿易やレッセフェールを通しやすい。
共通してⅡは全て手付かず。
生産量は「旋盤」、軍事は「外輪船」「ナポレオン戦争」、社会は「証券取引所」「銀行業」「大衆伝達」「経験論」が未研究。
識字率は23.8%と低いが中小国としてはそこそこ進んでおり、承認国でもあるため伝播にも頼りやすい。
戦艦が不足状態でアラートが鳴っており、軍事関係も不足気味。だが海軍は解体安定、陸軍も装備削減すればいいのでこれは無視できる。
他は家具や衣類の不足が目に付くが、それ以上に建設セクターを建てると鉄が速攻で不足する。
まずは鉄鉱山の拡張から手を付けることになるだろう。
食料を輸入しているのも気になるが、これは集約農業を研究すればいい。
正規軍が10大隊、海軍が3。どちらも装備は不足気味。海軍は序盤で必要な状況が無く、造船所もないので全解体安定。
陸軍は入植を進めているため全解体はややリスキー。装備だけ落として維持費を減らすのが無難なところか。
ジャーナル名 | 発生条件 | 達成条件 | 達成後 | 補足 |
砂漠の征服 | 植民中である | 以下のうちのいずれか -アラウカニアをすべて所有 -パタゴニアとメンドーザのすべてを所有 | イベント「砂漠の征服」が発生 | アルゼンチンのものと共通 |
軍事独裁者時代 | 開始 | 軍部は政府与党でない、進捗を0にする | イベント「最後の軍事独裁者」が発生 | 軍部を野党にし、強力でない状態を作ることで進捗を削れる |
ペルー・ボリビア連合 | 開始 | ボリビアの属国を独立させる | 時間経過によりボリビアがペルーを併合すると失敗 | |
アメリカの入植 | 技術「文明化の使命」 国家ランクが非主要国以上 生活水準が10以上 戦争中でない 従属国でない ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() | 南アメリカの編入州の平均人口が1.5M以上 | 「人口の多い国」(威信+25)を得る | 定期的に首都へ集団移住が発生するコマンドが解禁 |
メンドーザはアルゼンチンが所有しているので基本的にはアラウカニアの入植を完了させて終わらせることになる。
イベント名 | 発生条件 | 選択肢 | 内容 | 補足 |
砂漠の征服 | ジャーナル「砂漠の征服」を達成 | ついに、南部が我らのものとなった。 | -○○(地域名)が自国文化の母国になる -○○(地域名)がパタゴニア開拓地(移住求心力+100%)を得る | ジャーナルを満たすために征服した地域が対象 |
チリという国家を簡単に説明すれば「人口以外恵まれた中小国」と言える。
初期で承認済み、自国で確保できる資源が多い、周囲の国家は協力的、列強とも外交可能、初期の法律に癖が無い、地主勢力が弱く近代系法律を通しやすいといった感じだ。
欠点は先にも書いた人口不足。近代化を進めるとあっという間に小作農が尽きるので何とかして労働力を確保することが必須になる。そして人口不足ということは植民地作成速度も遅い。
また陸路貿易が2国のみという島国に片足突っ込んだ状態なのだが、初期の港が少ない上にアンデス山脈のデバフで建設速度が遅く、港の数を確保しづらいため護衛不足になりやすい。
貿易を稼ぎ頭にし辛いので出来る限り自国資源で回していくようにしたいところ。
初期でアラウカニアに入植を進めている。関心無しで入植可能かつ入植完了で砂漠の征服ジャーナルのイベントを起こせば移住魅力+100%のバフが付くため結構人が来てくれるようになる。さらにアラウカニアには金山が眠っている。
が、未入植地域の人口が30kもいない地域で金山以外に大したものは無く入植自体のメリットは薄い地域な上、大抵はアルゼンチンが介入してくるためスムーズにジャーナルを終えられることはあまりない。
そもそも人口が少ないせいで入植自体が反乱が起きないと相当時間がかかるので地味に進めるしかない。
初動は建設セクタ―1つ追加と鉄骨建築に製法変更後、鉄鉱山を拡張したい。
その後は伐採所・工具工房のテンプレセットを増やしつつ工業化を進めていく。金鉱山も早めにフル拡張しておくと財政が安定するだろう。
鉄骨建築の建設セクターを維持しつつ黒字化出来たら他の足りない施設を増やしていく形で進めるのが安定しやすい。
チリの初期3州はアンデスの地域特性により建設速度-20%が付いているため初動はどうしても遅れがち。序盤は本当に時間がかかるが無理に建設セクターを足さずとも伸びられる地力はあるので我慢強く進めたい。
史実ではゲーム開始年の1836年にペルー・ボリビアに喧嘩を売りに行ったが、さすがに今はそんな余裕は無いので内政に専念するための外交をしよう。
基本的にペルボリもアルゼンチンもこちらから手を出さなければ温厚に接してくれる。
しかしジャーナル「ペルー・ボリビア連合」のせいでペルー・ボリビアとは対立が確定しており、ボリビアが戦争を吹っ掛けることがあるため過信は禁物。
列強ではイギリスと外交可能なので貿易相手や侵略時の介入防止のために関係を上げておくといいだろう。
なお独立した経緯があるからかスペインとは関係が悪い。
海軍は全解体。陸軍はお好みで全解体か植民地の反乱に備えて多少維持する。
「旋盤」→「集約農業」→「大気圧機関」+「メカニカルツール」→「鉄道」といったよくあるルートで問題ない。建築の遅さのせいで基盤を整えてから鉄道運用に必要な施設を建て終わるより鉄道研究の方が速いので集約農業を先に終わらせるのがお勧め。
また金山があるため「銀行業」を終わらせると収入が結構増やせる。優先して取るほどではないが、伝搬が来ているなら先に終わらせてしまうのも手。
序盤で軍事面を研究する必要はないため無視してOK。隣国(主にペルー・ボリビア)を攻めたくなったら「幕僚」で散兵を解放してから攻め込むと良いだろう。
人口不足をどうにかする必要があるため「青々しい生物キャンペーン」をサンティアゴ、ロスリオスの2州にセットし続けたい。
またサンティアゴに資源産業を奨励するを布告すると権力100で金山収入がグッと増えるのでお勧め。
20年減衰の武装勢力政治力強化の国家バフがあるため、初期の10数年は武装勢力の組み込みが必須ではあるが、利益団体の組み合わせで初期から多くに手を出せるためプレイスタイルに応じた選択が可能だ。
インテリと組んで「国教」を排す、宗教と組んで「宗教学校」を創設する、実業家と組んで「レッセフェール」や「移住規制なし」を取る等々割と何でもできる。
正当性を上げるための選挙系、人口問題のための「多文化主義」&「完全分離」&「移住規制なし」の3点セットは早めに通しておきたいところ。
チリは中盤にかかるあたりで労働力不足に直面する。
施設の製法の内、緑色のものを上位に変えて省人化すれば多少は誤魔化せるがそれでもすぐに限界が来る。働き手となる小作人が尽きると労働力がボトルネックになり、成長が止まってしまう。
特に石炭採掘をロスリオスに頼っている場合、石炭不足を解決できなくなるので影響が特に大きい。
こうならないためにも移住魅力を高めたり植民や侵略で人口をカバーしなくてはならない。
各国戦略/労働力の手段はチリなら概ねどれも実行可能なので早め早めに手を打っておきたい。
Ver1.0.6現在、人口増加は法律の「多文化主義」&「完全分離」&「移住規制なし」の3点セットによる移民呼び込みが非常に強力なのでまずはこれを目指そう。
移民が軌道に乗り始めればガンガン人口は増え、労働力問題は解決していく。この時期も最序盤と同じくチリのつらい時期だが何とか乗り切っていこう。
ジャーナル「アメリカの植民」を起動すると市場外移民が定期的に呼べるが、そのためには生活水準を高めなくてはならず、戦争で大拡張しながら達成できる値ではない。
その上同一ジャーナルは南米国家すべてが持っているため、人口成長を考えるならむしろある程度の国を残す方が都合がよい。
また属国ではないことがジャーナルの発動の条件であるので、関税同盟に加入してはならない。
南米の軍事パワーバランスは概ね
ブラジル>(壁)>ペルー・ボリビア>パラグアイ≧チリ、アルゼンチンその他>ベネズエラ、ウルグアイ
といった感じになっている。見ての通りチリは下位寄りグループであり、初動からの侵略領土拡張は難しい。
最新の10件を表示しています。 コメントページを参照