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歴史背景

この頁ではVICTORIAで扱う時代に詳しくなれる書籍などを紹介します。

初学者向け

学習漫画など。

『角川まんが学習シリーズ 世界の歴史』

全20巻のうち、10巻から15巻までがVICTORIAのシリーズの範囲に該当します。

『学研まんが NEW世界の歴史』

全12巻のうち、7巻から11巻までが該当します。

『小学館版学習まんが 世界の歴史』

全17巻のうち、11巻から15巻までが該当します。

一般書

新書や入門書など。非専門書はここに。

『もういちど読む 山川世界史』 / 山川出版社

鉄板。高校の世界史教科書の普及版「もういちど読む」シリーズ。一度は通読すべき。

『最新世界史図説 タペストリー』 / 帝国書院

これも鉄板。高校の世界史資料集。カラーで彩られた地図と年表で世界史が分かり易く描かれている。

『図説 世界の歴史 8 帝国の時代』 / J.M.ロバーツ, 創元社, 2003.

一人の著者によって書かれた世界史のシリーズ。この8巻は「帝国の時代」を扱っており、VICTORIAのシリーズの範囲を包括している。

『帝国主義』 / アンドリュー・ポーター, 岩波出版, 2006.

「ヨーロッパ史入門」シリーズの1冊。帝国主義に関する史学史的なテーマを広く扱っている。

『ヴィクトリア女王 大英帝国の"戦う女王"』 / 君塚直隆, 中公新書, 2007.

「大英帝国の"戦う女王"」の評伝。かなり女王に好意的。

『図説 ヴィクトリア女王の生涯』 / 村上リコ, 河出書房, 2018.

「ふくろうの本」シリーズ。イラストや写真が豊富で読みやすい。ヴィクトリア女王の生涯を、王室文化や個人的挿話に焦点を当てて描いた伝記本。

『《世界史リブレット》 040.帝国主義と世界の一体化』 / 木谷勤, 山川出版社, 1997.

世界史リブレットシリーズ。帝国主義の学説史から説き起こし、鉄道、電信、船舶などによって世界がどのように分割され、一体化していくのかを分かり易く説く。

『興亡の世界史 大英帝国という経験』 / 井野瀬久美恵, 講談社学術文庫, 2007.

「興亡の世界史」シリーズの1冊。ヴィクトリア朝を中心に大英帝国(とその植民地)の通史を描いている。

『ビスマルク - ドイツ帝国を築いた政治外交術』 / 飯田洋介, 中公新書, 2015.

Vicシリーズに関連深いドイツの政治家ビスマルクの人物史を、その時代のヨーロッパの歴史とともに解説した本。

『怪帝ナポレオン三世 第二帝政全史』 / 鹿島茂, 講談社学術文庫, 2010.

反動・無能・バカ・間抜けなどと酷評されがちな第二帝政の指導者ルイ=ナポレオン。彼が壮大な意志をもってフランスを近代化させたストーリーがわかる一冊。

『西太后 大清帝国最後の光芒』 / 加藤徹, 中公新書, 2005.

中国の英雄の一人であり悪女の典型とされた西太后を、やや再評価する観点から描いた新書。近代中国における権力の在り方の典型として西太后を描く。

『生きづらい明治社会』 / 松沢裕作, 岩波ジュニア新書, 2018.

「貧困に陥るのはすべて自分のせい?」/明治時代を通して見える"格差の構造"(帯より)。

『感染地図 歴史を変えた未知の病原体』 / スティーヴン・ジョンソン(Steven Johnson)著、矢野 真千子 訳,河出文庫,2017,ISBN:978-4-309-46458-9.

「疫学の父」ジョン・スノーと、当時まだ見る事が出来なかった細菌、コレラについてを主題とした本。
しかしそれだけにとどまらず、当時のロンドンの様子や、なぜ「瘴気論」が主流であったのか等、時代の背景までを物語調に書いており、読みやすい……筈。
後半、都市論になるのはご愛敬。

研究書

学術的な専門研究書のうち、古典でないものはここに。

『オックスフォード ブリテン諸島の歴史 9』 / コリン・マシュー, 慶應義塾大学出版会, 2009.

「オックスフォード ブリテン諸島の歴史」シリーズの論文集の1冊。この9巻は19世紀を扱っている。

『ヨーロッパの帝国主義――生態学的視点から歴史を見る』 / A.W.クロスビー, ちくま学芸文庫, 2017.

副題は「生態学的視点から歴史を見る」。生物学的視点から帝国主義の歴史を描いた研究書。

『世界史の中の産業革命』 / R.C.アレン, 名古屋大学出版会, 2017.

産業革命はインドや中国ではなく、なぜイングランドで起こったのか? 数多くの対立仮説を棄却し、歴史の真相に迫る。

『第一次世界大戦への道 破局は避けられなかったのか』 / ウィリアム・マリガン, 慶應義塾大学出版会, 2017.

多数出版された第一次世界大戦の原因研究本の一つで、普仏戦争の終結(1871年)以降の各国情勢、外交、軍事、政治、世論などの多角的視点から戦争に至る流れを探った研究書。

『世界市場の形成』 / 松井透, ちくま学芸文庫, 2021.

歴史上一回きりの経験である世界市場の形成過程について、史学史的、統計的資料をまじえてこれを論じる。1991年の単行本を文庫化したもの。

古典

古典。

『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』 / マックス・ウェーバー, 岩波文庫など, 1905.

資本主義の歴史的原因を宗教からくる社会的精神の違いに見た古典。

『帝国主義論』/ レーニン, 光文社など, 1917.

副題は「資本主義の最高の発展段階としての帝国主義」。資本主義が独占段階に達すると膨張政策に帰結し、世界大戦の原因になると論じた。

『平和の経済的帰結』/ ジョン・メイナード・ケインズ, 1920.

第一次世界大戦の講和会議に出席したケインズが、大戦以前の歴史や会議の様相、条約への批判と影響の予測などを記した古典。
訳者の山形浩生が内容を公開している(リンクを踏むとセキュリティ警告が出るがまだ公開されている)。
ケインズはアダム=スミス、マルクスと並び三大経済学者に称され高名である。こののち戦間期(世界恐慌)にしたためた大著『雇用・利子および貨幣の一般理論』はあまりに有名だが、当時の経済学会に一石を投じ、現代政治経済につながっている。『一般理論』も同じく山形氏が翻訳しており、併せて読みたい。

『大暴落1929』 / ガルブレイス, 日経BPクラシックス, 1954=2008.

近代より発展し成熟した資本主義経済の結果である世界恐慌について、著名な経済学者ガルブレイスがその原因、過程、結果を分析した古典。

『日本資本主義発達史』 / 野呂栄太郎, 岩波文庫(上下巻), 1930=1983.

日本の国際共産主義者である野呂栄太郎による、日本資本主義発達の歴史過程の分析を通じた現状分析。軍事力を基礎とする発展が中国をめぐるアメリカとの戦争を不可避にすると予言した。

『ヴィクトリア朝偉人伝』/ L.ストレイチー, 中野康司訳, みすず書房, 1918=2008.

「伝記は短篇であるべきだ」という持論を掲げるストレイチーの代表作。マニング枢機卿、ナイチンゲール、アーノルド博士、ゴードン将軍の四編を収録している。

映像作品

映画、ドキュメンタリーなど。

『ヴィクトリア女王 最期の秘密』 / スティーブン・フリアーズ監督, イギリス・アメリカ合作映画, 2019.

晩年のヴィクトリア女王が想いを寄せたインド人執事をめぐる、宮廷喜劇。衣装などの考証はしっかりしている。

『REDS』 / ウォーレン・ベイテイ監督, アメリカ映画, 1981.

アメリカ人共産主義者でジャーナリスト、ジョン・リードの生涯を描いた大河作品。ロシア革命を中心に描いている。

『ヴィクトリア女王 世紀の愛』 / ジャン=マルク・ヴァレ監督, イギリス・アメリカ合作映画, 2009.

母や自由党の庇護下で育ったヴィクトリア女王が、アルバート公という伴侶を得て自立する過程を描いた伝記映画。ヴィクトリア女王の前半生を描いている。

『映像の世紀』 / NHK・米ABC, 1995.

戦争や日常が映像記録として残されるようになった20世紀を捉えたドキュメンタリーの金字塔。ボーア戦争前後から現代までを通史的に描く。
特に第1集・2集では列強がなぜ泥沼の大戦に突入してしまったのか生き生きと理解できる。全編通して世相史としても秀逸。
現代からみると、世界中から当時のフィルムを集めて映像にする壮大な企画はバブルの香りが残る当時でなければできなかったであろう。
なお、シリーズの『新・映像の世紀』・『映像の世紀プレミアム』は実質名前だけ同じの別物。

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