各国戦略

どの分野を優先するか?

戦争しないなら軍事技術の大部分*1が不要になる。
生産技術と社会技術のどちらを優先するかは状況によるが、基本的には生産技術のほうが強力な傾向がある。
特に序盤はいかに内政基盤を整えるかが最重要。開始10年は生産技術研究を積極的に研究したい。

積極的に戦争する場合でも、ひたすら軍事技術を進めるのは避けたほうが良い。戦争遂行能力の確保には十分な内政が必要だからだ。

先行研究について

各種データ/技術で触れられている通り、先行研究にはペナルティーが存在する。
前世代の未研究が1件程度なら大学を建てるなどして革新を上限まで稼ぐことができれば無視できる範囲だが、いくつもある状態だとペナルティが重くのしかかり、二世代前の未研究がある状況での先行研究は無謀だと考えて良い。

また、自国で研究した研究は普及の仕様により海外へ流出することもあり、先行研究そのもののメリットが少ない。

生産技術

第一世代

最も後進的な国(ヴィクトリア湖周辺)だと「エンクロージャー」のみでスタート。
一通りの工場解放の「製造工場」鉱山解放の「縦坑式採鉱」すら終わってないのは非常に厳しい。

第二世代の前提として絡み合っている関係、開始時に埋まっていない部分は埋めるしかない
優先度が高いのは「製鉄」で、伐採所での工具使用を解放する。

第二世代

産業革命の始まりとも言える技術が並ぶ世代。
いずれも序盤における生産寄与度が高く、研究優先度はトップクラス。
どれも重要であるために、特定の技術だけ先行研究するのはかえってタイムロスになる。

「集約農業」は農場と牧場を両方運用していればほぼ無条件での生産量増加となるため強力。化学プラントの整備が間に合っていなくとも、牧場から出る肥料を回すことで手っ取り早く畑が伸びる。

「ニトログリセリン」「水管ボイラー」は鉱山の生産を強化するが、それぞれ爆発物・石炭が必要なので、ただちに導入できるとは限らない。「ニトログリセリン」で爆発物の生産方式であるアンモニアソーダ法のアンロックがあるため、そちらが主になる。

インフラ問題を抱える大部分の国では「メカニカルツール→大気圧機関→鉄道」の流れを優先したい。
「大気圧機関」のジャーナルによる研究バフを「鉄道」に乗せると効率的。

「鉄道」はその名の通り鉄道を開放する。州に建設した上で運用には発動機・石炭が必要だが圧倒的なインフラ上昇力を持つためこの世代では最優先で開放したい。

「機械化工房」は規模の経済の最大値を20%から30%に伸ばす。大国プレイなら直ちに恩恵を受けられるだろう。

第三世代

電力系・ゴム系の施設・製法が初登場する世代。第二世代に比べると研究後即製法転換というのは難しくなってくるため研究の順番は吟味したい。

「改良肥料」は化学プラントの整備が前提だろう。また、農産物を増産しすぎて値崩れしないように配慮は必要。

「ポンプジャック」は遅れてきた農園の強化。アヘンや絹の生産が捗る。発動機需要の増加に備えておこう。また石油のランダム発見が生じるようになる。

「ダイナマイト」の鉱山強化は優秀だが、爆発物が必須なので硫黄と不可分の関係。

「スチームドンキー」「脱穀機」は省人化に貢献する。

「鉄筋コンクリート」は日本語だと生産量と表記されているが、規模の経済と同じく意味はスループットで、セクター1つ当たりの建設資材使用量と建設能力の両方が上昇する
それでも人件費あたりの建設量は上がるので、この世代の最優先候補。

「発電」は省人化の鬼である電力を解放するが、人手不足に陥っていないなら急ぐ必要は無い。
続く「シフト勤務」は規模の経済の最大値を30%から50%に伸ばす。大国ならとんでもなく強力なので、こちらを目指すための「発電」からの先行もアリ。

「ゴムの素練り」以降はゴムのランダム発見が生じる。早めに研究すれば早めに発見できるとも言える。
続く「加硫」は珍しく陸軍の製法の自転車伝令を解放する。侵略戦争では重要なので優先したいが、十分にゴムが供給されていないと機能しない。

第四世代

電力やゴムの需要が増し、ちらほらと石油を使う技術が現れてくる。
国内の状況によっては製法即転換どころかまともな運用すら行えないような技術もあるため、その技術が本当に必要かどうかをしっかり確認してから研究しよう。

「窒素固定」で畑が最終形態となるが、POPの生活水準が上がると穀物の需要は下がるので供給過剰不可避。輸出も割が良くないので持て余す。

「空気工具」は建設スループットのオマケに資源発見率+25%も付いてきて嬉しい。

「燃焼機関」は自動車の生産に加え、陸軍の製法の自動車伝令を解放する。自転車の強化版として軍事国家なら優先度高。

「電軌鉄道」は鉄道の製法を進歩させインフラの供給を強める。電気の需要増も甚だしいので注意。

「人絹」は合成プラントで硬材からを生成できるようになるが変換効率は好ましくない。むしろ硬材のほうが足りない国も珍しくないだろう。

第五世代

この世代の製法は「アーク溶接」「瞬間冷凍」を除くと、すべて石油を用いる製法となる。何れも高い効果を持つが、いかんせん石油が足りないのでピンポイントな運用に留まりがち。

「アーク溶接」は最後の建設製法アーク溶接を解放するこの世代の目玉。セクターの増える終盤の解放だけあって相対的に効果が凄まじく、建設量4桁を振り回せるようになる。

「圧縮点火」で解放される鉄道のディーゼル機関車は終盤のインフラ対策としてかなり効果が高い。

軍事技術

左が海軍、右が陸軍で明確に分かれている。
このゲームの戦闘は1世代違うだけで大きな差が生まれる為、新方式の必要物資確保は計画的に行いたい。

一方で、生産Ⅰの研究が終わってないような国家の場合、軍事研究Ⅰは後回しにすべき。
というのも、軍事研究Ⅰで必要なのは鉄と硬材。建築など他の用途が多いものである。

第一世代

最も後進的な国(ヴィクトリア湖周辺)だと「常備軍」のみでスタート。

「戦列歩兵」で同じく戦列歩兵が解放されるので辺境国同士の戦いで有利・・・と言いたいところだが、得てして小火器の確保がネックになる。
小火器を自前で生産するには「銃工」で武器産業を解放しよう。必要なのは鉄と硬材だ。

「大砲」のカノン砲、更に「ナポレオン戦争」の自走砲も戦局を一変させるが、十分な量の鉄が無ければ整備は難しく、軍事先行からのリターンの難しさが出る。

第二世代

やはり陸軍の散兵の存在が大きい。これを運用できる国家が勝つ時代である。

「幕僚」で散兵が解放される。前述のようにゲームチェンジャーなのだが、今度は弾薬が要求され早期の運用はシビア。
先行している場合は輸入も困難につき、「銃用信管」で軍需工場を解放し自前生産するのだが、それも爆発物の用意がシビアで、自力生産する場合は生産量研究のニトログリセリンは必須級。

「トリアージ」は応急手当を解放し、戦傷者の回復率を25%から50%に軽減するが、いかんせんアヘンの確保が難しい。

「堡塁」は即効性のある防御の強化。

第三世代

この世代は陸軍よりも海軍の強化が目立つ。

「ガントリークレーン」は近代港を解禁。要石炭・蒸気船だが、輸送船団を大幅に増加し貿易が捗る。ただしこちらでは蒸気船の生産が解放されないので、「装甲艦」を先に取ると良い。
「装甲艦」は待望の新しい海軍ユニット。また同時に解禁される蒸気船を使うことで港系施設の出力を上げられるため内政にも寄与する。

「後装砲」は榴弾散砲を解放。弾薬需要の増加に備えておこう。

「手動クランク式機関銃」は即効性のある防御の強化。

「電信」は厭戦増加の低下を助け、「軍事統計」は動員された大隊からの需要を低減と継戦力を増加させる技術が目玉か。

第四世代

陸軍の防御が劇的に向上する世代。双方この世代だと防御が強すぎて戦線が膠着してしまうしまうことも出てくる。

「上陸用舟艇」は上陸ペナルティを無効化する。陸軍防御の大幅な向上もあって難しくなる上陸の効果が劇的に改善されるが、海軍数と質で勝らないとそもそも上陸できないので優先度はそこまで高くない。他の海軍技術を進めてからにしよう。

「塹壕歩兵」で塹壕歩兵が解放。防御面で散兵を圧倒するが攻撃面の強化は弱め。
史実第一次世界大戦の塹壕戦の如く、この技術だけで防衛側有利の環境となる
また、例外的に家畜牧場の製法の有刺鉄線が解放される内政面の寄与があるが、この頃にはどうせ電気柵になっているので使わないだろう。

「縦深防御」は即効性のある防御の強化。+30%と値が大きい。
戦争中の相手に取られたら泣いていい。

「戦闘作戦」は攻城砲を解放。弾薬需要の増加に備えておこう。

「自動機関銃」は専門部隊の機関銃手を解放。組み込むことで主に防御面が大きく上昇するが弾薬需要はさらに増加する。

「シーレーン戦略」は海軍基地のシーレーン戦略を解放する。これにより海軍基地の訓練率が向上し、海軍基地の雇用が進まない問題はかなり改善される。海軍基地が初期に少ない国はこの技術によって海軍の増産を図ると良いだろう。

第五世代

四世代とは逆に陸軍の攻撃面が大きく強化される。
専門部隊はそれぞれの個性があるので、地域ごとの兵舎で編成を別とし、使い分けるのも面白い。

「コンクリート要塞」は即効性のある防御の強化。+40%と防御の有利が止まらない。専門部隊を活用しないと攻撃が覚束ない。

「軍用航空」は航空偵察に加えて戦争兵器産業を解放し、飛行機の生産→投入で攻撃を助ける。全世界で一番早く研究完了すると専用イベントが起きてバフ(と実績解除)が得られる。

「下士官訓練」は分隊を解放。無線の消費がネック。防御では塹壕歩兵より弱体化するが、塹壕歩兵を攻撃する大前提として必要。

「突撃歩兵」は専門部隊の潜入者を解放。下の二種に比べ戦闘面で劣るが、占領速度では最優秀。格下相手に有効か。要無線

「火炎放射器」は専門部隊の火炎放射部を解放。上下に比べバランスの良い性能。要石油
即効性のある効果として殺傷率+5%も付く。

「化学兵器戦争」は専門部隊の化学兵器専門部隊を解放。占領速度が低下するが、戦闘面では他の追随を許さない。敵軍も土地もボロボロになる。要石油

最終兵器たる「車両装甲」は機械化歩兵を解放。攻撃・防御ともに最強だが、もちろん要石油。しかも消費する戦車の生産にも石油がいるので、世界中の油田を求めて戦争する羽目になるだろう。

社会技術

第一世代

最も後進的な国(ヴィクトリア湖周辺)だと「都市化」のみでスタート。
鉄骨建設を解放する「都市計画」すら終わっていない。

「証券取引所」は貿易の官僚制消費を軽減する。ただでさえ官僚制の少ない小国は、これを取らないと貿易がままならない。

「ロマン主義」は農本主義を解放するため、初期の経済法が伝統主義の国は優先するのも手。

「通貨本位制度」は人頭課税を解放するため、初期の税法が土地ベースの国は優先するのも手。ただ制定条件に伝統主義でないことが含まれているので、先に「ロマン主義」から進めると良い。

「植民地化」は言わずもがな植民地創設の前提。植民するなら最優先。

「経験論」で政党がアンロックされる。投票制度を敷いて法律を変えていきたい国にとっては重要である。

第二世代

「弁証法」は大学の製法の哲学部門をアンロックする。大学の革新出力が1.5倍でありそこそこ強力。遅くても第三世代の研究に入る前に取っておきたい。

「近代下水道」は人口大国なら実質的に全州のインフラ+10。ただ、インフラを必要として研究するぐらいならさっさと鉄道を研究しろという話なので、優先度は高くない。

「中央銀行」は外交アクションの融資をアンロックする。関係改善にとても都合がいいので外交が重要な国では早期に研究したい。

「中央公文書館」は課税キャパシティを高めつつ、行政府の製法の規格化された書類整理システムをアンロックする。これ以前は行政府は課税額より維持費の方が高くて建てるだけ損をするのだが、この製法により行政府1つの課税キャパシティが2.5倍になり、建てる方が得な場合が出てくる。

「キニーネ」はマラリアを無効化+植民地公共施設の上限アップ。積極的に植民するなら優先度は高く、ケニアなどの植民激戦区を狙うなら初手製薬→キニーネも視野に入る。

「平等主義」は多文化主義比例課税のトップクラスの重要法を解放する。またpopが労働組合を支持する確率を2倍にする。

「国家主義」は国家形成で必要とされやすい。ただ解放される民族国家は多文化主義の方が強いために空気であり、国家形成をしない国は後回し。

第三世代

「鉄骨建築物」は建設セクターの製法鉄骨フレーム建築物をアンロックする。ここから建築が本格的に回るようになってくる。研究完了に伴ってジャーナル「空に浮かぶ船」のカウントダウンが開始される。

「投資信託」は施設所有の公開企業を解放し、資本家POPが片っ端から施設を所有できるようにする。これ以降は農場を建てても貴族以上に資本家を雇うようになるので地主の力を削ぐのにとても効果的。

「教化ミッション」は植民地公共施設の上限アップ。植民レースを意識するなら優先度は高め。

「人権」は小学校義務教育を筆頭に多くの法律をアンロックする。主に欲しいのは小学校義務教育の教育最大投資+2と、言論の保護の技術普及+25%だろうか。

「フェミニズム」は女性参政権をアンロックする。就業率*2+15%と破格の効果を持つのでできるだけ早く研究したい。

第四世代

「多国間同盟」は外交プレイ時の戦略を増やす。名前に反して一気に大量の州を切り取るような侵略戦争プレイで役立つ。メイン効果は複数の同盟を組む方のはずだが簡単に見捨てることが可能なので、現状では空気。

「マラリア予防」はシビア・マラリアを無効化+植民地公共施設の上限アップだが、いかんせん世代が世代なので無理に先行するのは難しい。植民地が欲しい国家でなら優先順位が高くなる。

「政治的扇動」で解放される法律異議の禁止は技術の伝播を-15%するが、そもそもここまで来たらプレイヤー国家の技術はほぼ世界一位であるためこのデバフの意味が薄れる。そのため権力+200を目当てに法律を変えに行くという手もある。

「飛行船」は効果自体は非常に弱いのだが、研究することで達成できる時限ジャーナル「空に浮かぶ船」によって陸軍の攻撃力を2年間+30することができる。これは陸軍が防御に偏重するこの時代において非常に欲しいバフである。つまり社会技術というより軍事技術である

第五世代

全体的に地味。
強いて言うなら「マクロ経済学」が貿易量を増やす貴重な効果だが、海上貿易の船団の制約は相変わらずなので、貿易の本質的な発展には繋がらない。

コメント欄

最新の10件を表示しています。 コメントページを参照

  • 当初のページ名は「研究」だったが、研究室等の存在も含めて分かりにくい気がしたので「技術」に変更してみた。軍事面はよく分かってないので最低限の記述。詳しい方のチェック求む。 -- 2022-11-17 (木) 20:15:03
  • ガントリークレーンと装甲艦の取得順、個人的には装甲艦を先にとっても汽船の使い道に困るので、先にガントリークレーンとって(製法変更の他に港レベル+1の効果がある)港レベル上げている間に装甲艦を取得するという順にしてる。どうせ二つ連続で取得することになる技術だから、誤差といえば誤差だが -- 2022-11-28 (月) 22:32:18
  • 政治的扇動はフェミニズム運動のジャーナルをアンロックする点も重要。 -- 2023-01-10 (火) 03:40:45
  • 爆発物は肥料の供給過多になってでも作るべき? -- 2023-01-12 (木) 15:38:06
    • 肥料自体が世界的に供給過多になりがちではあるがそれでもなお作る他ない。散兵のための弾薬工場で使う上にAIが爆発物生産に消極的なので。 -- 2023-01-12 (木) 17:39:02
    • ダイナマイトによる生産増>プラントの消費鉱物だから、鉱物資源に制約がある状況なら優先度が上がる -- 2023-01-12 (木) 17:52:21
    • 肥料や化学肥料を解禁すれば肥料の余剰量以上に畑が食ってくれるので増産しても問題なくなってくる -- 2023-01-13 (金) 08:21:40
  • ペナルティのせいで結局は各世代ごとにどうしても欲しいものを先に取って、あとは伝播に期待しつつ穴埋め、ってなるから、後進国が列強に追いつくのはなかなか難しいですよね。逆転の可能性があるとすれば識字率上げて大学建てまくるくらいか -- 2024-07-28 (日) 08:19:02
  • 弁証法のとこの強調くどくね? もう少し絞った方がいいと思う -- 2024-08-07 (水) 12:37:35
お名前:

*1 港上限の強化は貿易立国なら欲しい。造船所の強化も同じ。漁港・捕鯨の強化は・・・。
*2 人口に対する労働者の比率

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