南米の大国。広い領土に恵まれた資源を持つため、南米諸国内では圧倒的強国。
しかし初期から戦争状態でしかも奴隷制を抱え内政には不安がある。
そこそこ多いとはいえ伸び続けるにはやや心もとない人口もいずれは課題になるだろう。
1500年、ポルトガルの探検家ペドロ・アルヴァレス・カブラルが南米大陸に到達したことでポルトガル植民地としての歴史が始まる。
当初はサンタ・クルスと命名されたが後に現地で産出する染料の木「パウ・ブラジル」(赤い木)からブラジルと呼ばれるようになる。
1807年からはナポレオン戦争により、本国ポルトガルの王室が避難してポルトガルの首都になるが、イギリスにポルトガル本土を占領されていたゆえに戦争後も帰らなかったため抗議活動が活発化する。
国王ジョアン6世と王室が本土に帰還した後の1822年、ついには摂政で王太子のドン・ペドロ1世がブラジル帝国皇帝に担ぎ上げられ独立した。これが現在のブラジルの原型である。
ジョアン6世の死後の1831年、内戦状態になった*1ポルトガルに乗り込むため、ドン・ペドロ1世はブラジル皇帝位を5歳の息子ドン・ペドロ2世に譲る。
当初は摂政に頼っていたためブラジルではクーデターが頻発し政治が崩壊、自由派と保守派の争いは止まず1835年には共和主義者により分離独立を狙った反乱が発生してしまった…
というのが開始時の状況。
史実ではこの後1844年に鎮圧、その後1842年と1848年に選挙で負けた自由派が蜂起し失敗したことでようやく安定、皇帝は近代化に励んで地主や宮廷の保守派を弾圧する開明的な君主として統治を始める。
1853年からは和解政策を進めて自由派と保守派の仲を修復し、選挙の度に野党が反乱を起こすのを止めさせた。
その後ウルグアイやパラグアイとの対外戦争にも勝利し、ブラジルは南米最強国家の地位を確立する。
しかし皇帝が奴隷制度の廃止を狙ったことで軍部と地主の支持を失っってしまう。
結果、1889年に軍部と共和派によるクーデターが発生、ペドロ2世は国外追放、2年後失意の内に崩御する。
帝政が廃止されてブラジル合衆国になるも、独裁と反乱と汚職が続く国家となってしまう。
1902年からはサンパウロ州とミナスジェイラス州とで大統領を交互に出すことで多少は安定したが、独裁と反乱と汚職は進み続けた。
1967年に名前が現在のブラジル連邦共和国に変更され軍事政権が誕生、民主化され安定するのは1987年のことである。
国家元首名 | 所属団体 | イデオロギー | 特性 | 備考 |
ペドロ・デ・ブラガンサ | インテリゲンチャ | 改革論者 | 几帳面、辣腕政治家 |
国家元首はドン・ペドロ2世で、開始時のオーストリア皇帝フェルディナント1世の従甥*2、開始時のポルトガル女王マリア2世の弟、そしてブラジル帝国最後の皇帝である。
富裕者投票が通っていて任命制の官僚が通っている、しかも経済システムも農本主義。
さらに皇帝がインテリという点だけ見ると超一流神国家であるが、奴隷貿易が制定されている上与党がインテリしかいないため驚きの正当性の低さ。
農民と妥協しよう。
他の南米諸国と同じく旋盤が研究されていないタイプ。つまりは欧州後進国レベルである。
開始時点で既に戦争中である。このため初期で悪名を持っている。
アルゼンチンとボリビアとの仲が悪いが、どちらも格下なのでそこまで気にせずとも良い。
初期で戦争中であることもあり、開始時点で20の陸軍を持っている。
初期状態で内戦から始まるびっくり国家。
しかし既に戦争が始まっているので、プレイヤーにできることは徴兵して祈るくらいしかできない。
軍質も同様だが、軍量だけちょっとこちらが勝っているので二正面作戦は出来る。
2つの戦争を終えれば大国入りし関心や外交面で有利になる。
開始時に発生している戦争。
史実ではこの後9年間も戦争しているが、ゲーム内では1年以内に終わらせることも出来る。
と言っても徴兵して二人の将軍を南北に送り込むだけ。
完了するとラガマフィン戦争のジャーナルが完了する。
戦争が終わったら最初から20ある陸軍で暴れたい...と考える人もいるだろうが戦争の痛手と初期からある悪名、初期の経済状況を考えると戦争ではなく内政につとめたい。
最初は基本通り建築セクターと伐採所・飾り細工工房・鉄鉱山から立て始めよう。
この国における法の問題は奴隷制であり、その元凶たる病巣は何でも反対する奴隷制賛同者の地主共である。史実のペドロ2世もこれを改正できずに追放されてしまった。
更に国土・資源量に対して人口がかなり不足している。
したがって直ちに「奴隷制廃止」→「多文化主義」を目指したいが、地主の力が強すぎるためうかつに行うと正当性が全く確保できないので法改正も出来ないのである。
大変忌々しいが、地道に近代化して地主の力を削いでいくしかない。
それ以外に出来ることは決闘イベントでインテリ以外の指導者を殺害し、奴隷制に反対してくれる指導者が他派閥に生まれることを祈ることぐらい。
日本のように地主弱体化イベントも無いので、勝てるならいっそのこと革命させても良いかもしれない。
戦争で拡大するまでにできるだけ多文化主義に近づけておきたい。
前述の人口問題があるため植民地法案を通すときは植民地再定住ではなく植民地搾取を通そう。
まずはまっさらな産業系を発展させたい。
しかし周辺国への侵略がかなり美味しいため軍事系の研究も捨てがたい。
さらに人口を増やすためには社会系の研究も必要なのでやはり迷いどころ。
とはいえ初期では産業系を進めるのが良いだろう。集約農業と鉄道までは最低限取りたい。
お隣ボリビアの北東、アクレ州は1899年に戦争で勝ち取り、現在もブラジルの一部である。
だがどうせボリビアと戦うならそんな人も資源もないところではなく、首都ラパスを割譲させよう。人も資源もたんまりある。
その南のサンタ・クルツはゴムを初期状態で産出するのでやはり欲しい。
初期ではアンデスへの関心を付ける列強はアメリカだけなので(英仏は大コロンビアとブラジルに関心を付ける)、英仏がそっぽを向いているうちにアメリカにこびへつらいつつ戦争しよう。
ただしボリビアはインフラデバフが極めて強い地域なので開発時は注意。
ペルーやチリを潰せば、国内で硫黄が産出するようになり絹以外大体の資源を自給できるようになる。
後の時代になればなるほど列強の介入の危険性が増えるので、早めに食ってしまいたい。
ただしどこも人口希薄地帯なのにインフラデバフがかなり強く、下手したら鉄道にしか人が回らない可能性すらある。戦争先はよく考える必要があるだろう。
先述の通りこの国は資源こそあれど、広い領土に対して人口が少ないので、早いうちから人口を増やさなければ行き詰まる。
一刻も早く多文化主義を制定するのはもちろんだが、石炭鉱山や鉄鉱山などを擁する地域には早くから布告を行っておくのが良い。
植民地搾取の法律を通し、ニジェール・デルタのような植民が容易で人口が多い地域から人を抜くのもあり。
自信があるならアジアやインドネシアの人口過密地帯を侵略し、片っ端から本土に引き連れてくるのもかなり有用だ。
人口が少ないので、工業化するとどんどん生活水準が上昇し高級志向が高まるため高級物品の需要が増えてくる。
幸い高級家具用の硬材はアマゾンの熱帯雨林のおかげで豊富、磁器用の染料は各地に点在するので困らないが、高級衣類に必要な絹はどうやっても手に入らない。
南米は硫黄も豊富なので合成繊維プラントでも良いがこちらは生産Ⅳ研究後とかなり遅いので、絹そのものを侵略で手に入れるのが楽だろう。
列強の介入をなんとか出来るなら日本に侵攻するのが良いだろう。人も資源もたんまりある。
王家は同じだが、残念ながら同君連合の開戦自由は使えないので地道に侵略する必要がある。
正直意味はない上に高確率でイギリスを敵に回すが、ブラガンサ家を統一したいプレイヤー向け。
南米の良いところは、あらゆる列強から離れている点である。運が良ければ、介入されても軍が派遣される前に制圧可能。
当然運次第なので過信は禁物。ブラジルの隣に英仏がいることも忘れずに。
正直大体自国で資源を賄えるので石炭の為に戦争するくらいしかない。
実績名 | 達成条件 |
ペドロには投票しない | 「大統領共和制or議会共和制」「普通選挙」を制定 |
法律を通すだけなので簡単。
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