#author("2025-08-09T13:50:11+00:00;2024-09-15T16:35:42+00:00","","")
#author("2025-08-12T15:50:56+00:00;2024-09-15T16:35:42+00:00","","")
[[各国戦略]]

#contents
**概要 [#k7b0c43d]
ローマ教皇の治めるイタリアの小国。
非常に珍しい初期神権政治の国家であり、宗教勢力の影響力が強いという特徴を持つ。

***ゲーム内のフレーバーテキスト [#x23c269c]
カトリック教会の政治的影響力はここ数世紀弱体化する一方、教皇領における教皇の存在感は依然健在だ。信仰心はこれまで同様に人心を御しているのだろうか?

**初期状況 [#g4c482b5]

***基礎データ [#ka4f1b62]
|ランク|政府|陸軍|海軍|GDP|人口|識字率|生活水準|国教|主要文化|h
|34(非主要国)|神権制|7+0|1|1.19M|2.59M|24.6%|苦境(8.3)|カトリック|南イタリア、北イタリア|
***法律・制度 [#c2be1a0f]
|権力構造|経済|人権|h
|神権制|伝統主義|検閲|
|寡頭制|重商主義|労働基本権の無保障|
|国民至上|土地ベース課税|児童労働許可|
|国教|小作農|法的被後見|
|任命制の官僚|植民地なし|社会保障なし|
|国民民兵|地方警察|移住規制|
|治安維持なし|宗教学校|奴隷禁止|
| |慈善病院| |
神権制&国教&宗教学校&慈善病院という信者IGよくばりセット制定済み。
信者の力が強すぎて、逆にこうした凄まじく保守的な国の割りには地主の影響力が抑えられているものの、いつかは世俗国家に脱皮したほうが最終的な出力は大きくなる。
寡頭制なので、意外と連立の組み合わせに柔軟性はあるが、後述する教皇領固有の利益団体イデオロギーの都合、ややうまみが少ない。

|制度|投資レベル|h
|教育|1|
|法執行機関|1|
|医療制度|1|

***州 [#x2b6d8e2]
|州名|初期インフラ(使用量/上限)|建設済の施設(施設名+初期レベル)|建設可能な資源・農業施設(施設名+最大レベル)|総人口|州補正(補正名称(補正内容))|h
|ラツィオ|11/54|交易センター4, 製紙工場2, 美術学校1, バチカン市国1, 伐採所2, 家畜牧場1, 小麦畑1, 徴兵センター23, 兵舎5, 港1|伐採所11, 漁港7, 家畜牧場65, 小麦畑65, 絹農園64, 綿農園64, 未使用の耕作地64|1.33M|なし|
|アンブリア|4/16|伐採所1, 漁港2, 家畜牧場1, 徴兵センター7|鉄鉱山9, 伐採所7, 漁港5, 家畜牧場42, 小麦畑41, 綿農園41, 未使用の耕作地41|451K|なし|
|ロマーニャ|6/25|織物工場1, 漁港1, 家畜牧場2, 小麦畑1, 徴兵センター14|硫黄鉱山48, 伐採所8, 漁港6, 家畜牧場49, 小麦畑48, 綿農園47, 未使用の耕作地47|803K|なし|

**基本方針 [#o4d28b6f]
陸軍法は「国民民兵」スタート。常備軍でまともな兵力を捻出するのが難しい序盤の中小国としては、かなりありがたい。
イタリア本土は資源が乏しいため、いつかは植民地政策を進めることになるが、政治的、予算的リソースを割くのは統一を終えてから。

「教皇領プレイ」の没入感を削ぐことにはなるものの、ゲーム的には神権制を維持するインセンティブはほとんどないので、基本的には共和制への移行を目指すことになるだろう。''実績「SPQR」''の達成条件でもある。

***初動外交 [#l217b8ec]
イタリア半島を統一するなら、ロンバルディアとヴェネツィアを支配する''オーストリアと敵対するのは既定路線。''初期バージョンでは、オーストリアと仲良くするのは、英仏と組むより弱いとはいえ、ないではない選択肢だったが、市場統合周りのルールが現行のものになってからはほぼ無意味になったので、安心していずれ殺すリストに入れてしまおう。
というわけで、イギリス、フランス、プロイセンとの友好度を上げておく。

イタリア統一のライバル、北のサルディーニャ=ピエモンテと南の両シチリアとの関係は、宥和も択に入るが、普通は戦うことを視野に入れて準備しておいたほうが得。
一応、友好度を上げておけば、戦うことなく平和的に統一することもできる。しかし、これら両地域大国は、彼ら自身も統一を目指すので、外交態度が敵対方向に振れてしまい、教皇領主導の平和統一に協力する気をなくすため、結局仲良くし損になることも多い。

半島内の小国はおやつ。統一を見据えて友好度を上げにいってもいいが、戦争で取れそうならどんどん取って、国力増強の糧としたい。特に隣国トスカーナは、さっさと食べてしまいたい。
オーストリアの勢力圏に入っている国が多いので、このハプスブルク君主国が衛星国の安全保障にどれだけやる気を出すか次第なところはある。

***初動研究 [#x167a46e]
社会系技術の「民族主義」を取る。これを踏まないことにはイタリア統一周りは何も始まらない。
以降は生産系の「鉄道」を目指す。

***建設 [#va6d8913]
施設の民営化を許可しておく。原則的にはすべて民営化すべきだが、企業の設立に必要な施設は、その限りではない。家具、服、工具あたりの企業は強いので、これらを開業させるなら、対応する工場(それぞれ家具工房、織物工場、工具工房)は売らないで取っておいてもいい。
ウンブリアで伐採所→工具工房→鉄鉱山→工具工房の製法を錬鉄工具に変更という、いつもの序盤建設基本ルートを取れる。鉄と工具の供給ができれば、建設局を建てても資材購入費で破産することはなくなる。

イタリアの石炭鉱山は、サルディーニャ=ピエモンテと両シチリアの領内にしかない。つまり、''イタリア統一まで石炭はおあずけ''なので、鋼鉄時代に入る前に統一したいところ。

イタリアを統一すれば(厳密には、ピエモンテのステートを確保すれば)、現環境で''最強の工業製品である自動車の高級品を作れる''世界でたったふたつの企業のうちのひとつ、''フィアット社を設立できる''ようになる。
前提技術が1880年代に先行ペナルティーの消える第4世代の「内燃機関」なため、初動段階からはやや未来の話にはなるが、車自体がそこそこお高いうえに、世界中の金持ちが狂ったように買ってくれるおかげで大繁栄が約束された企業なので、忘れずに拾っておきたい。

***植民 [#j1a0e7d8]
全力で植民法を入れてケニアを目指すという手もなくはないが、他に変えたい法律があるので損。
とはいえ、アフリカ植民地の石炭やゴムは欲しいところ。イギリスがケニアの入植を終えた直後、開発を進めて価値が上がる前に買っておいて、余裕ができたときに入植を始めるくらいでいい。買い損ねた場合は、オマーンからザンジバルを引っぺがすか、アフリカ南部のガザを潰すなどして、植民活動への足掛かりを作っておく。

***法律 [#o02f1f3b]
教皇領は、初期政体がVic3世界でもかなり珍しい神権制、かつ、信者の利益団体を強化する法律全部乗せに加え、首都の固有建築であるバチカンの効果によって、信者IGの政治的な影響力がとても大きいうえに、一部の利益団体が固有のイデオロギーを持ち、法律の変更や、政府の運営がやや特殊な国となっている。

言うまでもないが、信者を政府に入れないと、正当性を維持するのが厳しく、信者の反対する法律を通しにくいのが最大の特徴。
実のところ、序盤の教皇領は、知識人が求めるリベラル系の法律がなくてもなんとか回すことができなくはない国だが、労組IGの求める社会主義系の法律が必要になってくる時期には顕著に問題になってくる。
現環境では企業を育てると実業家が途方もなく強くなるので、このうえ信者まで強いと、普通の国なら下層階級のPopが絶対数の力で政治力を伸ばしてくる大規模工業化+普選導入後の時期になっても、労組の相対的な政治的影響力が抑え込まれる。結果、''労組は非主流派に叩き出され、課税法や教育関係、保険まわりの法改正が著しく停滞する''ことになる。

-伝統主義からの脱却
地主の利益団体が、市民貴族という教皇領固有のグループになっており、通常の地主が持つ「父権主義」というイデオロギーが、「バロニアル」に置き換えられている。
これによって、地主は、君主制ではなく神権制を支持するのに加え、経済や交易制度に関する志向をもたない。つまり、''伝統主義から他の経済法に比較的容易に変更する事ができる。''
変更先は「レッセフェール」か「干渉主義」となる。前者のほうがずっと強いが、教皇領のような中堅国の立ち上がりの時期は、企業に独占権を与えられなくなるのがややつらいので、干渉主義も全くないわけではない。もちろん、それでも最終的にはレッセフェールに移行したい。
伝統主義を捨てれば、課税法も人頭税に変更できる。初動は''この経済法と課税法の改正が最優先。''

-宗教法と知識人について
他国と異なり、教皇領の知識人は、反教権主義の特性を持たない。なので、''インテリをいくら育てても、「国教」から世俗的な宗教法に変更するのは不可能''である。
一応、国教や宗教学校でもインテリの機嫌を損ねないという、ものすごく後ろ向きな理由で好意的に捉えることもできなくはないが……。改正するには、どこかから扇動者を引っ張ってきて、主導権を握らせるしかない。序中盤なら実証主義者が世俗化に対応。
なお、宗教法を替えるときは、「完全分離」に直行するの''ではなく''、''「良心の自由」を経由すべきである。''信者IGからの怒られ度合いが少ないというのもあるが、完全分離まで進まずとも、良心の自由だけでも、市街地や大学から信者の支持基盤である聖職者Popの雇用枠を取り上げることができるので、信者支持者の生活水準を下げ、財力由来の政治力を奪ったり、他の職業に転職を促して聖職者Pop自体を減らせたりできる。
反教権主義を持たないということは、「任命制の官僚」への選好も持っていないことを意味する。「選挙制の官僚」に替えるときに反対しないのは嬉しい。

-ニヒリストガチャ
運が絡むが、利益団体のリーダーが穏健派の場合、追放してイデオロギーを変更したうえで、扇動者として雇用し、そのままリーダーとして主導権を握らせるという定番戦略がある。
社会技術の「写実主義」を研究していれば、「虚無主義者」が誕生する可能性があり、これは猛烈に国教と神権政に反発するイデオロギーのため、世俗化を強力に推進する利益団体を無理やり作ることができる。
過去のバージョンと異なり、現在は信者(と地主と実業家)から虚無主義者が出ることはなくなったため、有用性は激減したが、それでも最終手段として頭の隅に置いておいてもいい選択肢ではある。

-市民権について
初期は「国民至上」なので、領土がイタリア内だけの状況なら大して問題にならないが、究極的には、他の国同様、「多文化主義」に移行したほうが理論値は出る。
とはいえ、宗教法を「国教」から変更するのが難しいことも鑑みると、逆に「国教」を維持しつつ下位の市民権法で妥協しても、カトリックのヨーロッパ人だけならかなり高いレベルで受容できると割り切るという考えもある。フランス人や南ドイツ人といったお隣さんたちのほか、ラテンアメリカ諸文化Popもこの枠に含まれるため、中南米に拡張するのも有効。
--「国教」+「国民至上」(デフォルトの法律を維持)
(1)カトリックのヨーロッパ人は「二流市民」に、(2)プロテスタントのヨーロッパ人は「公然たる偏見」に、(3)アジアやアフリカで自文化の母国州に住む非キリスト教有色人種は「暴力的な敵対」になる。
「国民至上」は、「全受容」と「暴力的な敵対」以外のPopを同化できる。また、「国教」は、あらゆる受容レベルのPopを改宗できるため、同化させられなかったPopも、時間の経過とともに、(2)は「二流市民」に、(3)は「文化的抹消」に昇格が期待できる。
ぶっちゃけ「公然たる偏見」まで届くのであれば、施設の運営には別に何も困らないので、「国民至上」維持でも経済はそれなりに回る。ただ、移民周りは結構厳しい。移民法を「移住規制なし」まで進めないと、プロテスタント白人さえ来ず、異人種植民地人にはどんどん逃げられる。
--「国教」+「人種隔離」
''デフォルトの受容レベルは、「国教」+「国民至上」と変わらない。''一方で、前項(3)カテゴリのPopは、改宗で「公然たる偏見」に届くようになる。つまり、''時間をかければ植民地の政府系施設が機能する''ようになる。
''デフォルトの受容レベルは、「国教」+「国民至上」と変わらない。''一方で、前項(3)のPopは、改宗で「公然たる偏見」に届くようになる。つまり、''時間をかければ植民地の政府系施設が機能する''ようになる。
小ブルジョワからの怒られが少ないので、「文化的排斥」に直行せず、各駅停車で市民権法を替えていってもいい。
--「国教」+「文化的排斥」
(1)は「全受容」に、(2)は「二流市民」になる。(3)は「暴力的な敵対」のまま。改宗によって、(2)は「全受容」に、(3)は「公然たる偏見」になる。
移住規制でもプロテスタント白人が来るようになる。相変わらず移民を吐き出しやすい問題は解消されないが、「多文化主義」に進むために色々と無理をしなければならないなら、ここで改革を止めるのも択に入る。もちろん「完全分離」+「多文化主義」には劣るため、妥協の選択肢ではあるが。
移民法が''「移住規制」でもプロテスタント白人が来るようになる。''相変わらず移民を吐き出しやすい問題は解消されないが、「多文化主義」に進むために色々と無理をしなければならないなら、ここで改革を止めるのも択に入る。もちろん「完全分離」+「多文化主義」には劣るため、妥協の選択肢ではあるが。

-神権制と共和制
神権制は、基本的に信者IGを政府から外せないため、信仰の自由や多文化主義や女性の権利を高めにくくなる。
ゲーム中盤以降で変えたい法律なので、普通の国なら、その頃には保守的な利益団体がある程度強くても無理やり通せる範囲だが、こと教皇領ではそのハードルが高い。''世俗化するなら、工業化で労組を強くするしかない。''
法改正先は議会共和制がいい。初期法律で制定されているので仕方なく大統領共和制で我慢しなければいけない国と違って、後から政体を選択できる国なのだから、より便利な議会制のほうを選ばない理由がない。

**教皇領ならではの選択肢: むしろ超排他的国家に振り切る [#rdb3dad3]
宗教法を「国教」から世俗化するのが難しい、その割りに経済法を自由化するのは他の保守反動国家より簡単、ならば上記「法律」の「市民権について」の項目の内容を先鋭化させ、いっそ''宗教法も市民権法もリベラル化させず、イタリア人カトリックだけの、イタリア人カトリックだけによる、イタリア人カトリックだけのための国を作る''という選択肢もないではない。
市民権法を「民族国家」に切り替えれば、イタリア人は下層階級でもまずまず豊かになる一方、植民地人は文字通り死ぬほど低賃金に抑え込むことができ、これはこれで各施設の経営状況を好転させることができる。
理論最大値は多文化主義国に及ばないが、教皇領ならではのプレイフィールは得られるだろう。


**実績 [#w641732a]

||実績名|達成条件|h
|~&ref(各種データ/実績/Achievement_broken_promises.png,left,nolink,48x48);|協約破棄|イタリアである&br;いずれかの外交プレイで傾倒している&br;自国が当事国でない外交プレイの1つで2国以上の同盟国と敵対する|
|~&ref(各種データ/実績/Achievement_spqr.png,left,nolink,48x48);|SPQR|以下のいずれか&br;・&ref(各種データ/法律/Law_parliamentary_republic.png,left,nolink,24x24);議会共和制&br;・&ref(各種データ/法律/Law_presidential_republic.png,left,nolink,24x24);大統領共和制&br;・&ref(各種データ/法律/Law_council_republic.png,left,nolink,24x24);評議会共和制&br;ローマ(教皇領)によって形成されたイタリアである|


-協約破棄
同盟を結んでいる国と外交戦で敵対するだけ。社会系の第4世代技術である「多国間同盟」を研究したうえで、片っ端から同盟を投げて、外交戦の攻撃側と防御側双方が同盟国という状況を作れば簡単。
イタリア化できる国ならどの国でも達成できる。

**コメント欄 [#f29131d0]
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