#author("2025-03-14T18:51:04+09:00","","") #author("2025-03-21T19:01:33+09:00","","") [[AAR/【Vic3初心者講座】ベルギーで始める近代国家建設!]] #contents *第5回:試練のロンドン会議!行政力・権力・影響力を味方につけよう! [#title] 皆さん、こんにちは! Victoria3 初心者向けAAR 第5回です! [[第4回>AAR/【Vic3初心者講座】ベルギーで始める近代国家建設!/第4回]]では、施設の建設について深く掘り下げて解説しました。 今回からは、少し視点を変えて、Victoria3の政治や外交についても学んでいきましょう! 今回の第5回では、まずベルギー固有のイベント、ロンドン会議について解説します。 そして、ゲームを円滑に進めるために重要な3つの力、行政力、権力、影響力についてもご紹介していきます。 政治も経済も、バランス良く学んでいきましょう! **ベルギーの宿命!? ロンドン会議勃発![#London] ゲームを進めていると… おや、画面中央に、なにやらイベントが表示されましたね。 #ref(https://imgur.com/pvXGSOz.png,640x360); 「ハーグ会議」…なんだか仰々しい名前ですね。 実は、ベルギーとオランダには、''ロンドン会議''と呼ばれる固有イベントが発生することがあります。 (なぜかイベント名ではロンドンではなくハーグになっていますが) ロンドン会議とは、一体何なのでしょうか? ベルギーがオランダから独立したのは、ゲーム開始からわずか6年前の1830年。 独立は果たしたものの、実は国境線がまだきちんと確定していなかったんです。 そこで、当時の列強諸国が仲介に入り、ベルギーとオランダの国境問題について話し合うことになったのが、このロンドン会議なのです。 このイベントが発生すると、ジャーナルにロンドン会議の項目が追加され、会議に出席するかどうかを問われます。 ここは、上の選択肢をクリックしてみましょう。 ***4つの分割案と列強の投票 [#md7a5d82] #ref(https://imgur.com/Kb9W6j5.png,640x360); ロンドン会議に出席すると、画面右のジャーナルに新しい項目が追加されましたね。 ここをクリックすると、4つの分割案が表示されます。 -ベルギーの要求を優先 -24点を支持 -オランダの要求を優先 -他の分割案を優先 …うーん、なんだか難しそうですね。 簡単に言うと、これらの選択肢は、ベルギーとオランダのどちらの主張をより多く取り入れるか、そして国境線をどう引くか、という内容を表しています。 そして、この4つの選択肢の中から、5つの列強、つまりイギリス、フランス、プロイセン、オーストリア、ロシアが、それぞれ支持する案に投票します。 最も得票数が多かった案が、最終的に採用される、という仕組みになっています。 …しかし、残念ながら、Victoria3のAIは、「ベルギーの要求を優先」案には、ほとんど賛成してくれません。 そのため、十中八九、ロンドン会議の結果、ベルギーの''領土が減ってしまう''ことになるんです… なんだか悲しい現実ですね。 #ref(https://imgur.com/ZXFsO3D.png,640x360); 数か月ほどたつと、結果が表示されます。 今回のロンドン会議では、どうやら''「24点を支持」''案が採用されたようです。 この案では、ベルギー北東部のリンブルフを失うことになります。 確かに、ちょっと領土が減ってしまうのは残念ですが… まあ、これくらいは許容範囲としましょう! 何より、史実でもベルギーはリンブルフの一部を失っているので、歴史に沿った結果とも言えます。 今回は、「''ロンドン会議を承認''」を選択しましょう。 しかし、実は「署名を拒否」すると、領土が減らず''現状維持''になるんです。 特に、「オランダの要求を優先」案が採用された場合、ベルギーのGDPが''25%''も減ってしまう、というとんでもないデメリットがあります! このような場合は、署名を拒否する、というのも賢明な選択肢です。 もちろん、「どうしても領土が減るのは嫌だ!」という断固拒否派のあなたは、最初のイベント、ロンドン会議への出席を拒否することも可能です。 ただし! 署名を拒否したり、会議への出席を拒否したりすると、列強との''関係性が悪化''してしまう、というデメリットがあります。 国際社会で孤立してしまうのは避けたいですよね。 そこで、次回は、他国との関係性を改善する方法について解説していきましょう。 ロンドン会議でちょっと関係が悪化してしまった国とも、仲直りできるかもしれませんよ! **関係改善でピンチをチャンスに!外交の基本、影響力とは?[#eikyouryoku] さて、先ほどのロンドン会議、皆さん、どんな決断をされましたでしょうか? 史実通り「''承認''」された方もいれば、領土を死守するために「''署名を拒否''」された方もいるかもしれません。 もし「署名を拒否」を選んだ場合、列強との関係が悪化してしまったかもしれませんが… ご安心ください! 外交には関係を修復する手段がちゃんと用意されています! ピンチはチャンス! ここから外交を駆使して、むしろ関係を改善していきましょう! #ref(https://imgur.com/wilMKzY.png,zoom,600x75); 画面上部、鳩のマークの横に数字が表示されていることに気づきましたか? これは「''影響力''」と呼ばれる数値です。 影響力は、Victoria3における外交活動の資源のようなものです。 この影響力を消費することで、様々な外交アクションを実行することができます。 まさに外交の源泉となる力、それが影響力なのです! では、早速この影響力を活用して、外交アクションを試してみましょう! 画面下から、''「外交」''レンズをクリックしてください。 そして、''「外交アクション」''から、''「関係改善」''を選択します。 #ref(https://imgur.com/Z2cGDcC.png,640x360); 今回は、''イギリス''、''フランス''といった、ベルギーにとって重要な国々と、まずは関係を改善してみましょう。 さらに、もしロンドン会議で「署名を拒否」した場合、''プロイセン''や''ロシア''など、会議に参加した列強との関係改善を優先するのがおすすめです。 関係が悪化したまま放置するのは、何かと不利益が多いですからね。 そして、''スペイン''との関係改善も、実は重要です。 今後、植民地を拡張していく際に、スペインと対立してしまうのは避けたいところです。 …実は、過去に私が別の国でプレイしていた時、アフリカの国家に宣戦布告したら、スペインに介入されて大変な目にあった、という苦い経験がありまして…。 …まあ、それはともかく、スペインとの関係も良好に保っておくに越したことはありません。 関係改善は、友好度を高めるための基本的な外交アクションです。 友好度が高い国とは、貿易や同盟など、様々な面で協力関係を築きやすくなります。 外交の第一歩として、まずは関係改善から始めましょう! 関係改善を行うには、マップ上で該当の国をクリックします。 外交アクションを実行すると、画面右上に「''実行中の外交アクション''」という表示が現れます。 #ref(https://imgur.com/TLIvhtE.png,330x330); これは、現在実行中の外交アクションの一覧です。 関係改善は、時間がかかる外交アクションなので、しばらくの間、実行中の状態が続きます。 気長に待ちましょう。 関係改善を継続すると、対象国との関係値が徐々に上がっていきます。 関係値は、最大で「50」まで上げることができます。 関係値が50になれば、その国とはかなり友好的な関係になっていると言えるでしょう。 積極的に関係改善を行い、友好国を増やしていくのも、Victoria3攻略の重要なポイントです! **国内政策の要、権力とは? 布告で国を強化せよ![#fukoku] さて、外交活動に不可欠な影響力について学んだところで、今度は国内政策に目を向けてみましょう。 国内政策で重要な役割を果たすのが、「権力」という力です。 #ref(https://imgur.com/VCilEGH.png,500x75); 画面上部、ハンコのようなマークの横に表示されている数字、これが''「権力」''です。 権力は、主に2つの用途に使います。 一つは、''布告''の発令、そしてもう一つは''消費税''の設定です。 今回は、まず布告について詳しく見ていきましょう。 ***布告とは? 州に様々なボーナスを付与![#setume] 布告とは、州に対して様々なボーナス効果を付与できます。 [[第3回>AAR/【Vic3初心者講座】ベルギーで始める近代国家建設!/第3回#infura]]でインフラについて解説した際に、「道路整備」の布告について少し触れましたね。 実は、布告には「道路整備」以外にも、強力な効果を持つものがたくさんあります。 特にベルギーのような州の少ない小国では''非常に強力''です! 積極的に布告を発布しましょう! 特に重要な布告をいくつかご紹介します。 -''社会的流動性の推進'' 識字率を上げることができる布告です。 識字率が低い後進国では必須とも言える布告です。 識字率が上がると、技術の普及が早まり、国の近代化を大きく促進することができます。 先進国でも、更なる技術革新を目指すなら、発令する価値は十分にあります。 まさに知は力なり! -''〇〇を奨励する(製造業、農業、資源産業)'' 製造業、農業、資源産業の3種類がある布告です。 これらの布告を発令すると、対象となる産業の施設の生産量を20%も上げることができます! 同じ労働力でも、より多くの商品を生産できるようになるため、GDPを大きく押し上げる効果が期待できます。 -''道路整備'' 先ほども触れましたが、インフラを増やす効果はもちろん、実は建設効率も上げる効果もある布告です。 建設効率が上がると、施設の建設期間が短縮されるだけでなく、施設あたりの建設費用も安くなります。 地味ながら、実は意外と強力な布告なんです。 塵も積もれば山となる、ですね! ***布告を発令してみよう! 今回は3つの布告を選択[#hature] では、実際に布告を発令してみましょう! 今回は、 -「社会的流動性の推進」をフランドルとワロン両方の州に -「資源産業を奨励する」を鉱山が多いワロン州に -「製造業を奨励する」を工場が多いフランドル州に 発令してみようと思います。 布告を発令するには、まず画面左側の''政治レンズ''を開き、''「布告」''を選択します。 #ref(https://imgur.com/NCjVwZ1.png,640x360); そして、発令したい布告を選び、対象となる州をクリックすればOKです。 簡単ですね! 布告は、権力を消費して発令します。 オン・オフの切り替えも簡単に行えるので、状況に合わせて戦略的に使い分けましょう! **消費税で富裕層からもガッツリ徴収!税収アップの秘策[#shohizei] さて、権力のもう一つの重要な使い道、それが消費税の設定です。 消費税を賢く活用すれば、国の税収を増加させることができます! 特に、今まで税負担が少なかった富裕層からも、ガッツリ税金を徴収できるようになる、という効果的な税制なんです! 消費税とは、商品別に設定できる税金で、設定した商品に対して35%の税を徴収することができます。 例えば、家具に消費税をかけると、家具の購入価格が35%増加し、それが税金として国庫に入る、という仕組みです。 ピンポイントで特定の産業や消費行動に課税できるのが、消費税の特徴です。 …でも、そもそも、なぜ消費税をかける必要があるのでしょうか? その理由を探るために、人口タブを開いてみましょう。 #ref(https://imgur.com/Snqr1jF.png,640x360); 人口タブでは、それぞれの階級がどのくらい税を負担しているかが、分かりやすく表示されています。 上流階級の税負担が、他の階級に比べて、かなり少ないことに気づきませんか? これでは、なんだか不公平ですよね。 もっと富裕層にも、税の負担を担ってもらいたいものですね。 そこで、消費税の出番です! 上流階級がより多く消費するであろうサービスと高級家具に、消費税を課税してみましょう! 富裕層から、効率的に税金を徴収できるはずです! 予算タブを開いて、消費税を設定することができます。 「消費税」の項目にある「+」ボタンを押すと、商品別の予想税収が表示されます。 #ref(https://imgur.com/dKlhmmA.png,640x360); 今回は、''サービス''と''高級家具''をクリックして、消費税を設定しましょう! これで設定は完了です。 簡単ですね! 消費税を設定したら、人口タブに戻って、各階級の税負担を確認してみましょう。 #ref(https://imgur.com/M4SF3sQ.png,640x360); …どうでしょう? 消費税を設定する前と比べて、どの階級も、いい感じに課税されるようになりましたね! 特に、上流階級の税負担が増加し、税負担の偏りが是正されたのが分かります。 消費税、効果的ですね! せっかく税収が増えたのですから、このお金を有効活用しましょう! ここはやはり、建設局を増やすのが賢明ですね。 建設局を増やせば、建設スピードがさらにアップし、国の発展がさらに加速すること間違いなし! 建設局の建て方は、もう完璧にマスターしましたよね? 画面下部の政治レンズから建設局を選択して、建設を開始しましょう! ***補足情報:嗜好品課税という選択肢も[#sikohin] ちなみに、酒などの嗜好品も、消費税の対象として検討する価値があります。 嗜好品は、消費する権力が少ないにも関わらず、多くの税収を確保できる、という特徴があるんです。 #ref(https://imgur.com/NtCNPpZ.png,245x412); 下層階級の税負担も増えてしまうという点は考慮が必要ですが、例えば戦争などで一時的に税収を増やしたいといった場面では、嗜好品への課税も有効な選択肢の一つとなりえます。 **最重要リソース、行政力! 税収を支える陰の立役者[#gyoseiryoku] さあ、今回の第5回の最後に解説するのは、画面の一番左上にひっそりと表示されている''行政力''です。 #ref(https://imgur.com/MVfR6Y2.png,500x75); …地味な存在ですが、実はこの行政力、先ほど解説した権力や影響力よりも、はるかに重要なリソースなんです! なぜなら、行政力がマイナスになってしまうと、なんと税収が''大幅に減少''してしまうからなんです! 初心者が財政難に陥ってしまう大きな原因の一つが、この行政力不足です。 破産しないためにも、行政力は''常にプラス''を維持するように、十分に注意しましょう! では、この重要な行政力を増やすためには、一体どうすれば良いのでしょうか? 一番簡単な方法は、''行政府を建設''することです。 行政府は、画面下側の政治レンズから建設することができます。 #ref(https://imgur.com/0OG1sB7.png,640x360); もし、行政力が少なくなってきたな…と感じたら、行政府を新しく建設するのを忘れないようにしてください! 行政力は、国の運営を支える生命線です! ***行政力で制度を強化! 国全体をレベルアップ! [#k57158dd] …実は、行政力は、''制度''を強化するためにも使うことができます。 制度を強化することで、国家全体に様々なボーナスを得ることができます。 布告が州ごとの政策だったのに対し、制度は国全体に影響を与える国家レベルの政策、と覚えておくと良いでしょう。 ''政策タブ''を開いて、一番右の「''制度''」を選択してみましょう。 #ref(https://imgur.com/1iWQURv.png,640x360); すると、現在の制度レベルが表示されます。 今のベルギーには、''教育制度レベル2''が導入されていますね。 教育制度を上げることで、識字率が徐々に上昇し、技術の普及が早まる効果が期待できます。…が! とりあえず今は、教育制度のレベルアップは''保留''にしておきましょう。 なぜなら、次回、他の制度を導入したいからなんです! Victoria3には、教育制度以外にも、様々な制度が存在します。 そして、ベルギーの法律を変えることで、他の制度をアンロックできるのです! 次回の第6回では、いよいよ''法改正''を行い、ベルギーにも健康保険制度を導入していきましょう! ---- 今回は、ベルギー固有のイベント、ロンドン会議から始まり、外交の基本となる影響力、国内政策の要となる権力、そして最重要リソース行政力について解説しました。 Victoria3の世界が、少しずつ立体的になってきたでしょうか? そして、次回の第6回! いよいよVictoria3の醍醐味とも言える法改正に挑戦します! 法改正は、 Victoria3の目玉コンテンツであり、同時に、考慮すべきことが多く、初心者の方がつまづきやすい部分でもあります。 法改正によって、ベルギーは新たな時代を迎えることができるのか…!? 第6回、どうぞお楽しみに! [[第6回:法改正の鍵は利益団体!公共健康保険と植民地法制定への道>AAR/【Vic3初心者講座】ベルギーで始める近代国家建設!/第6回]] [[目次に戻る>AAR/【Vic3初心者講座】ベルギーで始める近代国家建設!]]